建機・重機自動化によるオペレーション改善

日本国内では、多くの業界や業種で人手不足が課題になっています。建設業界ではこの数年、特需もあり強い需要がありました。今後も首都圏の再開発やインフラ整備など底堅い需要が見込まれています。一方、建設業界は人への依存度が高く、人手不足が一層深刻です。DX推進や建機や重機の自動化によるオペレーション改善が喫緊の課題となっています。

建機・重機の自律化の課題

一般的に、車両の自律化には多くの異なる技術要素が必要です。LiDARやカメラなど複数の異なるセンサーが得るデータにより、各種アルゴリズムが、物体検知や周辺環境の認識をします。また、HDマップの地図情報とセンサーや慣性装置から自己位置の理解をし、自動運転ソフトウェアが経路計画やアーム・荷台の挙動を考えます。

ドライブバイワイヤー制御ユニットが各モジュールやECUに指示を与えたり、アクチュエータの実装により車両の各動作ユニットを稼働させることになります。

建設現場では、それぞれの作業に応じ、様々な専用車両が稼働しています。建機・重機は製造メーカーが様々であり、車両の駆動方法や制御方法も複雑です。そのためユニバーサルに使える自律化モジュールがありません。また、車両が使われる建設現場や鉱山は、路面状況や周辺環境、さらに粉塵など、搭載される電子コンポ―ネンツや自動運転ソフトウェアが周辺環境の認識が難しい環境のことが多いことも、自律化が要求されながら、導入がなかなか進みにくい背景となっています。

自律化システム構築のためのフレームワーク

お客様が自律車両を活用している環境は様々で、一般的な公道とは大きく異なります。また、異なる種類の作業車両が協調しながら作業を行うため、車両の組み合わせが多岐に渡り、特別なアルゴリズムの検討が必要にもなります。マクニカでは、対環境性能が高く、建機等に最適なLiDARセンサーや、泥や粉塵などの付着に対して自動洗浄機能を有したカメラモジュール、不整地や特徴点の少ない周辺環境での車両の自己位置認識や経路生成を得意とする自動運転アルゴリズムやソフトウェアなど、エコパートナーと連携しお客様の用途に合わせた車両のインテグレーションを支援します。

車両運行管理システム（FMS）による管理

自動運転車両の有効的な活用には運行管理システム（Fleet Management System）が必要です。特に複数の車両を効果的に活用する為には、コントロールセンターによる統合的な車両管理が要求されます。では、コントロールセンターが適切に車両の管理・監視を行うために、正しいデータが正しいタイミングで収集・集約することが必要となります。カメラによる画像データや車両が持つCAN情報などをリアルタイム、かつデータ欠損がない状態で収集・集約をすることが必要となります。このように、適切に集約されたデータは様々な角度から分析が可能となり、サービス開発への転用が可能になります。

マクニカは、可視化のためのデータプラットフォームやお客様が使いやすいダッシュボードのクラウドサービス、車両のデータを確実にクラウドに送るためのエッジコンピュータや独自の通信プロトコルの提供は、車両運航管理システム（FMS）に非常に有効です。マクニカは、お客様の建機・重機の使い方に合わせ、テクノロジーフィッティングを行い、最適なソリューションを提案します。

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