LEVEL5CONTROLTOWER

完成車 ロジスティクスの現状

完成車ロジスティクスの現状

ここ数年、電気自動車や燃料効率から長距離自動化に至るまで、自動車産業の技術的進歩が見られました。しかし、完成車のロジスティクスは、自動運転を含む先進技術が十分に活用されていない分野となっています。一方、完成車とサプライチェーンのロジスティクスは、組み立て費用の内、3~5%を占めています。このロジスティクスに関わる人件費として、車両1台を移動するたびに、自動車製造業各社(以下OEMと記載)にとっては、平均30~60ドルの費用がかかることから、これらの課題を解決するソリューションが必要と考えています。

なぜ新しいソリューションが 必要なのか?

PARKING LOTS

自動運転は、多くの障壁に直面しています。コストはかなり高く、安全性は検証されていなく、プロセッシングパワーも足りない状況です。現在、車両は障害物を完全に認知かつ予測できず、車両間での通信も不完全な状態が多い状況です。 OEMは、完成車のロジスティクスに毎年、数十億ドルを費やしながら、車両を生産ラインから中間パーキングロットへ、更に船舶、列車、トラックで最終目的地であるディーラーまで運んでいます。車両は、組立ラインから最終顧客に渡されるまで、平均して6~7ヶ所のパーキングロットへ移動します。車両が移動するたびに、人が自ら車両に乗って、ロット内で運転します。 スマートかつ自動化されたソリューションにより、完成車ロジスティクスの人件費は削減し、車両の損傷も減り、また従業員の安全も確保されます。

どのように作動するのか?

マクニカは、パートナーのSeoul Roboticsと連携し、完成車のロジスティクスに自動化をもたらす為に、革新的なアプローチを取っています。これは、Level 5 Control Tower (LV5 CTRL TWR)と呼ばれるもので、どのような技術を用いてシステムを構成しているか、下記に説明します。

インフラベースの認知システム

この画期的な技術は、センサー、コンピューター、ソフトウェアを備えた個々の自動運転車ではなく、周囲のインフラストラクチャから車両を誘導します。3Dセンサーは施設に設置され、常に少なくとも2つのセンサーによって、検出精度を向上します。このような検知の冗長性により、車両に対しての死角を最小限に留めています。

クラウド

クラウド

クラウドを介し、出発地から目的地まで、各自動運転車の安全な経路を決定します。LV5 CTRL TWRは、他の車両や歩行者を検知、分類、追跡し、それらの動きも予測できます。システムは0.1秒ごとに更新し、99.9%の精度(最大4cmの誤差)で、車両の位置を判断します。

ワイヤレス制御

ワイヤレス制御

LV5 CTRL TWRは、現在の車に標準装備されているローカル5Gまたは4Gネットワーク、あるいはその他の遅延の低いV2Xシステムを使用し、車両を遠隔にて自動運転させることが可能です。システムは、暗号化された制御コマンドを指定車両に送信し、車両の自動化を実現します。これらの技術を用いることによって、LV5 CTRL TWRグリッドに接続されている限り、数千の非自動運転車を、自動運転させることが可能となります。

3D認知を搭載

3D認知搭載

LV5 CTRL TWRは、Seoul Roboticsの強力な認知プラットフォームであるSENSRを搭載しています。 SENSRは、LiDARおよび3Dセンサー用の3Dビジョンプラットフォームであり、非常にロバストで正確です。 SENSRにより、実時間でディープラーニングAI(人工知能)を元に、数百個のセンサーからのデータを同時に融合、調整、処理することができるのでLV5 CTRL TWRの適用領域内のすべての車、人、他の物理的な実在物の特定位置情報を提供できます。

主な特徴/メリット

安全性

インフラストラクチャに複数のセンサーを配置することで、システムはすべての車両に対し、死角を最小限にすることが可能です。それが事故を減らすことに繋がり、車両への損傷も軽減します。また従業員には、より安全な環境を提供できます。さらに、ソフトウェアとハードウェアとして、複数のフェイルセーフシステムを備えています。

運用における効率

LV5 CTRL TWRは、ある組織が成果の向上を実現する為に、プロセス、人員、技術を最適化することで、複雑なロジスティクス運用の合理化を可能にします。自動運転車の機能によって、24時間年中無休のロジスティクス運用が可能となり、人手を借りず、数千台の車両を同時に移動させることができます。工場全体を再設計して最大の効率を実現し、空間使用率を20%向上することが可能です。

費用の節減

生産コストを改善し、全体的な収益性を高めるためには、LV5 CTRL TWR技術への投資は重要です。OEMは、完成車のロジスティクスコストを70%以上削減することが可能です。インフラストラクチャに実装されている技術なので、車両へのレトロフィットは不要です。OEMは、2年以内に投資への回収(ROI)を期待できます。

上から見た車両

展望

LV5 CTRL TWR は、完成車のロジスティクスを超えた自動運転モビリティを促し、商業および公共のロジスティクスへの活用まで幅広く、その運用を転換させる大きな可能性をもっています。


• 車両ディストリビューションセンター
• レンタカー会社
• 中古車競売場
• 自動バレーパーキング(AVP)
• 公共交通機関
• トラックの自動化
• フォークリフトの自動化
• 倉庫とロボットの自動化

SR

Seoul Roboticsについて

2017年に設立されたSeoul Roboticsは、ディープラーニングAIを用い、モビリティの未来を広げて行く3D認知ソリューションを提供する会社です。同社の3D認知プラットフォームは、世の中をリアルタイムで、正確な3Dモデルとして創り上げ、匹敵できない程、4輪車、2輪車(モーターバイク/自転車)、歩行者を検知、分類、追跡する能力を発揮します。特許を有するこの技術は、3Dデータを理解して、精度と効率を上げ、なお安全性も確保しています。自動運転、スマートシティ、スマートファクトリー、セキュリティ、ITS(高度道路交通システム)、小売店、会場など、さまざまな業界やアプリケーションで使われています。同社のソフトウェアプラットフォームは、センサーのタイプに関らず、市販されている、ほぼすべてのLiDARおよび3Dセンサーと互換性を持ちます。

Seoul Roboticsのソフトウェアを活用し、弊社にて実施しているその他、開発支援サービスについてご紹介します

 

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