
QNXで“止まらない”システムを構築
高いセキュリティ・堅牢な構造・リアルタイム性で産業の未来を支える
システムに必要不可欠な「高信頼性」と「認証取得の容易さ」
世界各国でシステムの規制が強化されたり、サイバー攻撃が増加したりする中で、セキュアで安全な組み込みシステムの重要性は高まっています。例えば、欧州サイバーレジリエンス法(CRA)、IEC 62443、JC-STARなど、企業はこれらの厳格な基準を満たす必要があります。
QNXは、業界最高水準のセキュリティ機能と機能安全規格への適合性を兼ね備え、これらの認証取得を容易にするプラットフォームを提供します。
リアルタイムOS「QNX」とは?
QNXはミッションクリティカルな組込みシステム※で、多くの実績を持つセキュアで機能安全認証取得が容易なリアルタイム性の高いOSです。
※ミッションクリティカルな組込みシステム:問題が起きた時に、命の危険や重大なコストリスクが発生してしまうようなミッションをこなすシステム。建機、農機、ロボット、医療機器、など。
なぜQNXがミッションクリティカルに選ばれるのか?
QNXはマイクロカーネルアーキテクチャを採用し、デバイスドライバやファイルシステム、ネットワークスタックといったOS機能をユーザ空間に分離。各プロセスは独立したアドレス空間で動作し、プロセス間の干渉を排除します。これにより、単一コンポーネントの障害がシステム全体に波及するリスクを最小化。さらに、最小特権原則に基づく設計により攻撃面積を抑制し、堅牢なセキュリティと高信頼性を両立します。リアルタイム性と信頼性が求められるミッションクリティカルなシステムにおいて、QNXはその設計思想から抜本的な強みを発揮します。
1.リアルタイムOSの中でも際立つQNXのセキュリティ性能
マイクロカーネルアーキテクチャにより攻撃領域を最小化
・OSコンポーネントの分離によりエラーによる他の部分の影響を防ぐ
・システム誤動作、マルウェア、セキュリティ侵害を防ぐソフトウエア基盤
・H/Wと連携した堅牢なキー管理と暗号化が可能

重層的なセキュリティ機能をサポート
・セキュアーブート
・暗号化ファイルシステム
・アクセス制御
・セキュリティポリシーマネージャ

脆弱性対応などメンテナンスコストを最適化
・非常に低い脆弱性の発現率。
・製品ライフサイクルにわたる脆弱性管理
・OTAによる柔軟なソフトウエアのアップデート

2.機能安全認証の取得を最適化

QNXは産業毎に要求される機能安全規格認証済み製品の提供も行っています。(QNX OS for Safety)
<取得済み認証一覧>
IEC 61508 SIL 3
ISO 26262 ASIL D
IEC 62304 Class C
EN 50128 SIL 3
EN 50657 SIL 3
・開発期間とコストの最適化
OS部分の安全性があらかじめ証明されているため、機器全体の認証取得プロセスがスムーズに進み、開発工程や工数を大幅に削減可能。TCO(総保有コスト)の最適化に寄与します。
・製品の市場投入スピード向上
機能安全要件に対応しながらも、開発から認証取得、量産までのリードタイムを短縮。特に自動車や医療、産業機器などの安全重視市場において、早期の市場投入と競争優位性を実現します。
・規制対応/リスク回避
機能安全対応は今後さらに厳しくなると見込まれており、認証済みOSを採用することは将来の法規制強化への備えとなります。また、不具合や認証不備によるリコール・訴訟などのリスクを低減できます。
・顧客信頼の獲得
安全認証済みOSを使っていることは、調達先や顧客に対する品質と信頼性の証明になります。顧客からの技術監査・評価対応においても、説得力のある根拠を提示できます。
3. 組み込みシステム開発の要件に対応

・最新のSOCをサポート(メニーコアに最適化)
・幅広いハードウェアプラットフォームに対応し、移植作業を容易に

・POSIX 準拠※の為、OSSとの親和性高く移植が容易。
・柔軟なシステム開発が可能。
※POSIX=UNIX系OSの互換性を保つための標準インタフェース仕様。

・低ジッターで高いリアルタイム性能を発揮
・時間的予測性が重要な用途に最適

・マイクロカーネル構造により高速起動を実現

・マイクロカーネル構造により高可用性を実現
・安定的な連続稼働/起動時間の短縮が求められるシステムに最適

・Momentics IDE(Eclipseベース)、Visual Studio Codeによる効率的な開発環境を提供

・クラウド上でQNX OSの開発・ビルド・テスト・デプロイが可能
・物理的な開発ボードを使わずに組込みソフトウェアの検証や自動化された開発環境の構築が行える

・OSメンテナンスの負担を軽減し、アプリケーション開発に専念できる環境を提供
・専門のサポートチームによる技術支援で、導入から運用までスムーズに長期なサポートを提供
4.スケーラブルな拡張性

QNX RTOS、QNX OS for Safety、QNX Hypervisor、QNX Hypervisor for Safetyは共通のコードベースで構築されており、アプリケーション資産を裁量視したまま柔軟に拡張可能です。
・将来的にセーフティ対応やシステム統合などの拡張が可能
・共通コードベースによる容易な移行
・セーフティレベルの変更をスムーズに対応可能
・共通の開発ツール・検証資産の再利用性
・製品展開のスケーラビリティ
効率化・安全性・コスト削減を高い次元で両立
信頼性と安全性の向上
低ジッターで安定したリアルタイム性能を提供し、システムの予測性を確保。
高度なセキュリティ機能と機能安全基準への対応により、安心して製品を市場に投入できます。
開発効率の向上
OS管理の負担が軽減され、開発者はアプリケーション開発に専念できます。
豊富なツールとサポートで、迅速な認証取得と市場投入を実現。
コスト削減とグローバル展開の加速
メンテナンスコストを大幅に削減し、長期的な運用コストの低減を実現。
多様な規制に対応しており、グローバル市場でもスムーズに展開可能。
実績が信頼の証!グローバルで支持されるリアルタイムOS「QNX」
QNXソフトウェアの車載への搭載実績が全世界で2億5,500万台(2024年10月15日現在)を超えたことを発表しました。大手技術分析・市場調査会社であるTechInsights社の調査により、QNXソフトウェアは前年比で2,000万台の増加、2020年からは8,000万台の増加となります。
引用元:https://www.blackberry.com/us/en/regions/ja/newsroom/press-releases/2024/qnx-embedded-technology-powers-255-million-vehicles-on-the-road-today

よくある質問
Q. どのようなハードウェアで使用できますか?
A. QNXは、Intel x86系プロセッサまたはARM Cortex-A系プロセッサが搭載されたハードウェアで動作可能です。詳しくは下記URLリンクをご参照ください。
→ どんなハードウェアで使用可能ですか?
Q. 評価ライセンスはありますか?
A. 1か月無料で使用できる評価用ライセンスのご用意があります。
① SDP8.0の評価ライセンス
https://www.qnx.com/products/evaluation/
② SDP7.1の評価ライセンス
https://blackberry.qnx.com/en/support/qnx-evaluation-license
Q. 学生や教育機関向けのライセンスはありますか?
A. 開発者コミュニティの活性化、拡大を目的とした、QNX Everywhereという取り組みの中で、学生、教育機関向けにノンコマーシャルユースのライセンスの提供をしております。
https://blackberry.qnx.com/en/products/qnx-everywhere
Q. 費用はいくらかかりますか?
A. お客様にとって最適なライセンス形態を提案させていただきますので、お問い合わせください。
Q. マニュアルはありますか?
A. 下記URLより製品ドキュメントをご参照ください。
https://www.qnx.com/developers/docs/index.html
QNX製品に関するご質問やご不明点などございましたら、こちらよりお気軽にお問い合わせ下さい。