四日市市の公道を走行するmacniCAR

マクニカでは、2021年3月19日から3月21に三重県四日市市で開催されましたイベント”次世代モビリティを考える3Days"にて、JR四日市駅と近鉄四日市駅間の中央通りにおいて自動運転の実証実験を行いました。

本イベントにご来場頂きご試乗頂いたお客様、また本イベントの関係者様におかれましては、貴重なご意見やご支援をいただきまして本当にありがとうございました。

このコラムでは、本イベントについて詳しくご報告させていただきます。

実証実験の背景

四日市市は、2020年から2029年に向けての総合計画を掲げており、「次世代モビリティ・システムの構築を通じた新たなネットワークづくり」を分野別の基本政策とされています。その中で、近鉄四日市駅-JR四日市駅間等において、新たな技術を取り入れた交通手段の実現に取り組んでいます。

マクニカは同市にオフィスを持つクラウドサービスベンダーのフィクサー様とのお付き合いがあり、四日市市が掲げる総合計画とモビリティへの取り組みについてご紹介をいただいた事が、”次世代モビリティシステムを考える〝という本イベントを知るきっかけになりました。プログラムの一つである一般公道での自動運転の実証実験に関して、弊社の技術で何かお役に立てるかと思い、今回参加をさせて頂きました。

イベントの概要

イベントの概要

自動運転の走行ルート

モビリティの走行マップ

実証実験の内容

今回の自動運転の実証実験では、弊社所有のレクサスベースの車両“macniCAR”を用い、オープンソースの自動運転ソフトウェア“Autoware”により実現しています。走行経路はJR四日市駅と近鉄四日市駅の中央通り(約1.2Km)を往復するコースとなっており、四日市市の都市計画では新たなモビリティにより、この区間での人々の回遊性の向上が期待されています。

安全確保の為、今回の実証実験では地元交通事業者様によるセーフティドライバーと弊社技術スタッフが搭乗させていただきました。そのため自動運転の試乗体験は毎回2名ずつとなりましたが、三重県にお住いの方や地元交通事業者を中心に約50名の方にご試乗頂きました。

今回は本イベントに先立ちまして、「Level IV Discovery(https://level4-discovery.org/)安心、安全な自動運転サービス実証を支える」 を提供する損保ジャパン様のご協力のもと、事前に走行ルートの環境や条件に応じたリスクアセスメントを実施頂きました。また、準備期間中には所轄警察様への報告や自治会様への報告等、実証実験を安全に実施する為に関係各所との連携をしながら準備を行いました。

ポーズを決めるイベント関係者

実証実験関係者の皆様

自動運転車のmacniCAR

自動運転車両「macniCAR」

実証実験の結果

実証実験では、ご試乗頂いたほとんどの方から、「安心して搭乗できた」、「走行スピードも適切であった」など多くの肯定的なご意見を頂戴しました。一方、「黄色信号の時にヒトの運転と印象が異なる」などのご指摘もありました。今後実際に走行する経路にあわせ、利用者の方が違和感を感じないような調整が必要だと改めて感じさせられました。

一般公道での自動走行だった為、路肩の駐車車両があった場合の判断や、並走する車両がいた際のレーン変更など、セーフティドライバーが介入する機会が幾つかありましたが、自動運転が占める割合は9割以上となり、一定の成果を得ることができたと思っております。さらに、技術的な観点でも、自動運転システムの組み合わせによる調整余地がある事が明確になり、今後他の場所で実施される実験に向けて継続して調整・改良を重ねてまいります。

今回の活動で培った知見を、自動車業界や交通インフラの発展の為に活用してまいります。

自動運転の乗り心地に関するアンケート結果

「乗り心地」に関するアンケート結果

自動運転の運行に関するアンケート結果

「運行」に関するアンケート結果

お問い合わせ

当社マクニカでは、自動運転に関する様々な製品やサービスを提供しています。自動運転に関するご質問やご要求などございましたら、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。