⽻⽥空港(東京国際空港)に隣接する⼤規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY」(以下、「HICity(エイチ・アイ・シティ)」)の開発を進める⽻⽥みらい開発株式会社(代表取締役社長:山口 皓章、 鹿島建設株式会社などの9社による共同出資会社、以下「羽田みらい開発」)、ソフトバンク株式会社の⼦会社であるBOLDLY株式会社(ボードリー、代表取締役社⻑ 兼 CEO:佐治 友基、以下「BOLDLY」)、株式会社マクニカ(代表取締役社長:原 一将、以下「マクニカ」)、⽇本交通株式会社(代表取締役社長:若林 泰治、以下「⽇本交通」)および鹿島建設株式会社(代表取締役社長:天野 裕正、以下「鹿島建設」)の5社は、2021年12⽉11日~30⽇の期間において、「HICity」と羽田空港第3ターミナル間の公道で、自動運転バス「NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)」(仏Navya社製)の実証実験を行います。
今回の実証実験では、一般の利用者が乗車することが可能で、自動運転バスが「HICity」と羽田空港第3ターミナル間の公道を含む往復のルートを、時刻表に沿って運行します。羽田空港を含むルートで一般の利用者向けに自動運転バスの実証実験を行うのは初めてです。
<実証実験の概要>
期 間:2021年12月11日〜30日
運行時間:午前10時〜午後3時30分(正午~午後1時を除く)
走行距離:往復約3.9km
走行時間:往復約30分(片道約15分)
走行速度:最大20km/h
走行ルート:
乗車方法:事前に下記ウェブサイトから予約が必要です。(受付期間:2021年12月8日~30日)
https://reserva.be/boldly
※ 1便(⽚道)当たり5⼈が乗車できます。
羽田みらい開発は、BOLDLY、マクニカ、⽇本交通および鹿島建設の協⼒の下、2020年9月18日から「HICity」で自動運転バス「NAVYA ARMA」を定常運行しており、無事故を継続中です。
また、「HICity」では、1年以上にわたり自動運転バスに関するさまざまな技術検証※を行っており、2021年9月には、日本初となる「HICity」における3台の自動運転バスの同時運行を検証しました。その結果、現在は、車内のオペレーターが操作せずに自動運転バスを運行しており、限定地域においてシステムが全ての動的運転タスクおよび作動継続が困難な場合の応答を行う「自動運転レベル4」での運行準備が整いました。今回の実証実験では、「HICity」の敷地内で行ってきた自動運転バスの運行※を、一般車両の交通量が多い都道311号環状八号線を含む羽田空港周辺の公道で行い、これまでに培ってきた技術的見地を実証します。
※「【別紙】 「HICity」における自動運転バスの取り組み」参照
「HICity」における自動運転バスの運行ルートや時刻表などの運行情報は、下記をご覧ください。
https://haneda-innovation-city.com/bus_schedule/
「HICity」における自動運転バスの最新の運行実績は、公式Twitter(HICity自動運転バス運行情報)をご覧ください。
<自動運転バス「 NAVYA ARMA」>
(参考)
スマートシティのモデルプロジェクトに選定された「HANEDA INNOVATION CITY」で自律走行バスの定常運行を開始(2020年9月11日プレスリリース)
●このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。
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本件に関する報道関係者からの問い合わせ先
羽田みらい開発株式会社
Tel:03-5544-1248
株式会社マクニカ コーポレートマーケティング統括部 広報室
E-mail:macpr@macnica.co.jp
【別紙】「HICity」における自動運転バスの取り組み
①3台の自動運転バスの同時運行の検証(2021年9月)
羽田みらい開発、BOLDLYおよび日本交通は、遠隔監視者一人による複数の自動運転バスの無人運行の実現に向けて、9月18日~29日に、「HICity」で自動運転バス「NAVYA ARMA」3台を活用して下記の検証を行いました。「HICity」における3台の自動運転バスの同時運行の検証は、日本初です。
・約5分に1便の高頻度な循環運行および3台同時の遠隔監視
・無人運行(一時的に閉鎖空間にしたエリア内で実施)
②これまでの実証実績について
「HICity」では、(1)持続可能な交通サービスを支える新たなビジネスモデルの創出と、(2)オペレーターが操作しない自動運転バスの運行体制の構築に向けた取り組みを実施してきました。
(1)持続可能な交通サービスを支える新たなビジネスモデルの創出
乗車運賃を主たる収入源とする従来のビジネスモデルでは、地方の約9割の路線バスが赤字であり※1、路線の維持に多くの補助金が充てられています。こうした実態を踏まえて「HICity」では、自動運転バスの導入の構想段階から「運賃脱却モデル」を計画・推進し、運賃無料で自動運転バスを運行しています。「運賃脱却モデル」では、運賃無料の自動運転バスが高頻度で循環し、人の移動をサポートして運行エリアの活性化を図ることで、運行エリア内の商業の活性化や地価の維持、人口減少の抑止などのクロスセクター効果が生まれ、交通サービスの価値が向上します。この「運賃脱却モデル」に基づき、「HICity」における自動運転バスの運行コストは、エレベーターの運行と同様に、「HICity」に必要な施設運営コストと位置付けています。
(2)オペレーターの操作が介在しない自動運転バスの運行体制の構築
2022年度をめどに限定地域における自動運転バスの無人運行の実現を目指して、「HICity」では自動運転の高度化と遠隔監視体制の構築に取り組んできました。自動運転の高度化とは、センサーなどのハードウエアを変更することなく、自動運転ソフトウエアのアップデートや設定の変更などにより自動走行が可能な場面を拡張することを指します。
「HICity」では、一定期間の安定運行を通して走行中の危険がないことを確認できたことから、運行開始当初に車内のオペレーターが実施していた一時停止後の走行再開やドアの開閉などの一部の操作を自動化しました。また、当初は車内のオペレーターが時刻表に合わせた発車操作や緊急時の停止・発車操作を実施していましたが、BOLDLYの自動運転車両運行管理プラットフォーム「Dispatcher(ディスパッチャー)」にこれらの機能を実装することで、時刻表に合わせた自動発車や、遠隔地からの緊急停止・発車操作をできるようにしました。
一時停止後の走行再開の自動化(2021年7月~)
運行開始当初は、停止線での一時停止後に走行を再開する際、車内のオペレーターが周囲の安全を確認した上で車内のタッチパネルで発車操作を行っていました。その後、安全に走行を再開するために歩行者や他の車両による進入がないことを確認する必要があるエリアを「プライオリティゾーン」として設定し、車両に搭載したセンサーで「プライオリティゾーン」の安全を確認した上で、自動で走行を再開する機能を実装しました。
時刻表に合わせた運行の自動化(2021年8月~)
運行開始当初は、バス停を出発する際に車内のオペレーターが発車操作を行っていましたが、「Dispatcher」に登録した時刻表に合わせて自動でバス停を発車する機能を実装しました。
遠隔地からの緊急停止・発車操作(2021年9月~)
車内のオペレーターが急病などにより車両を操作できなくなった場合や、将来の無人運行において災害などの緊急時に手動操作が必要となる場合を想定して、遠隔地から「Dispatcher」による車両の緊急停止や発車操作を行える機能を実装しました。
※1 出典:国土交通省「令和元年度の一般乗合バス事業(保有車両30両以上)の収支状況について」
※2 「HICity」における一般車両の制限速度(8km/h)を超えて走行することを特別に認めています
●Dispatcher は、BOLDLY株式会社の商標です。