自動運転の「目」となるLiDAR 進化する次世代モビリティへ
安全で確実な自動運転を実現するLiDARセンサー
自動運転の市場規模は急速に拡大しており、多くの企業が次世代モビリティ分野への参入を目指しています。自動車メーカーをはじめ、各自治体も自動運転技術に関する情報収集を積極的に進めており、この技術革新の波は確実に私たちの生活に身近なものになりつつあります。
自動運転とは、人間の運転操作を部分的または完全に自動化する技術のことです。乗用車や路線バスだけでなく、空港や工場内でも自動運転技術を活用したトラックや搬送ロボットなどが使われ始めており、効果が実証されています。
これらの自動運転システムに欠かせないのが、車両の「目」として機能する「3D LiDARセンサー」です。光を使って周囲の物体を正確に検知・測定するこの技術は、安全で確実な自動運転を実現するための重要な要素として注目されています。
自動運転開発に必要なLiDARセンサーの仕組みと種類
【LiDARとは?】
LiDARは「Light Detection And Ranging」の略で、レーザー光を用いて対象物の検知と位置測定を行うセンサーです。
【LiDARの種類】
LiDARには1点の距離のみを測定する1D LiDARや、水平方向の距離を測定する2D LiDAR、水平方向に加えて高さ方向の距離を測定できる3D LiDARがありますが、自動運転では3D LiDARが多く使われています。
また、3D LiDARセンサーには「回転式」と「ソリッドステート式(固定式)」の2種類がありますが、自動運転では、走行中の周辺環境の状況を幅広く点群データとして取得する必要があるため、回転式が多く選ばれる傾向にあります。

- 視野角が広い
- マッピングに活用しやすい
(使用例:ドローン、自立制御ロボット)

- 視野角に制限がある
- 小型で耐久性がある
- 長時間、安定して運用しやすい
(使用例:自動車、ADAS)
3D LiDARセンサーの仕組み
3D LiDARセンサー本体からレーザーを発射し、物体(対象物)からの反射波で位置と距離を測定します。こうして得られたデータは点群(PointCloud)データとして出力されます。
近年では3D LiDARセンサーの需要が高まり、量産体制が整ってきたことから、3D LiDARセンサーは高性能なモデルでも安価に導入できるようになってきました。
LiDARから取得したポイントクラウド画像
LiDARセンサーの活用事例 ~自動運転からセキュリティまで~
LiDARセンサーは、自動運転タクシーや自動運転バスに取り付けられ、車両の周辺環境を認識しながら走行するために使用されます。
また、建設現場を自動運転で走行する大型ダンプカーにLiDARセンサーが取り付けられ、周辺の障害物や車両を検知し、それらとの距離を測定することに、使われています。
そのほか、高度なセキュリティ環境を構築するシーンでもLiDARセンサーが使われています。ビデオカメラなどの従来のセキュリティシステムでは、死角による不検知、誤報といった課題がありましたが、物体が障害物の後方に移動しても、継続的に追跡して高い検知能力を実現。ショッピングモールや空港ターミナル、金融機関の出入口などでリアルタイム監視が可能です。高度なセキュリティ環境の構築にもLiDARセンサーが実力を発揮しています。
3D LiDARセンサーの選び方
自動運転では、3D LiDARセンサーが多く選ばれていますが、具体的にどのような基準で選べばいいのでしょうか。用途によって基準は変わってきますが、製品によって、検知できる距離や角度が異なります。
例えば、3D LiDARセンサーは長距離の検知能力は優れていますが、近距離の検知・測定には超音波ソナーの方が適していることもあります。
下記の表のように、製品によって特徴が異なりますのが、詳しくはセンサーコンサルティングのリンクをご参照ください。
─ 製品比較表 ─
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検知距離 |
50m@20% |
200m@10% |
250m@10% |
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FOV(H×V) |
水平360°×垂直120° |
水平120°×垂直30° |
水平120°×垂直20° |
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フレームレート |
10fps |
10fps |
20fps |
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解像度(H×V) |
水平0.5°×垂直1° |
水平0.25°×垂直0.25° |
水平0.1°×垂直0.1° |
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電力/消費電力 |
DC 9 -55V ° 10W |
DC 10-15V 15W |
DC 9-32V 20W |
※上記数値は仮数値であり実際のスペックではありません
FAQ
A. 夜間に距離を測定したい場合はカメラよりもLiDARが優位です。
A. 問題ありません。LiDARは反射波で位置と距離を測定しているため、視界が悪い環境下でも周囲の状況をクリアに判断できます。
