近代的なプラントと通信ネットワークの概念

昨年から、数回にわたりBlackBerry/QNX リアルタイムOSのセミナーを開催してまいりました。
本コラムでは、「Raspberry PiでリアルタイムOS”QNX”を動かしてみよう」と題したウェビナーの概要と動画の紹介をさせて頂きます。

マクニカについて

マクニカでは、スマートファクトリーや自動運転、AIを活用したサービスといった新しい事業にも取り組んでおり、自動運転など高信頼性や高可用性という領域でBlackBerry/QNXのリアルタイムOSと親和性が高いことから、現在、同社の国内代理店として活動しております。

QNXについて

QNX のリアルタイムOS ❝Neutrino❞は高信頼性が特長で、医療、産業オートメーション、エネルギー、防衛・航空宇宙システムなど、すでに1億台以上の組み込みデバイスに実装されています。自動車業界において、45以上のブランドで採用、2億台以上の車両に搭載。また、医療機器においてはCLASS 3も含め、50以上の異なるタイプの医療機器に採用されています。

QNX リアルタイムOSの特長

1. 独自のマイクロカーネルアーキテクチャ
2. ハイアベイラビリティ
3. 高効率

マイクロカーネルアーキテクチャ

カーネルとプロセスが異なるアドレス空間で動作するため、プロセスの問題がカーネル側には伝播しない構造になっています。プロセス同士は、プロセス間通信で連携されており、モジュール構造となっているため、柔軟性に富んでおります。また、他のOSと比べ、カーネル部分のライン数が圧倒的に少なく、攻撃されにくく、安全性にも貢献します。

ハイアベイラビリティ

高信頼性を実現するアーキテクチャに加え、ハイアベイラビリティマネージャ(HAM)を実装。故障したコンポーネントを再起動するフェイルオーバーとしての冗長性を提供し、高い可用性を提供します。

高効率

アダプティブパーティショニング技術により、CPUバジェットをパーティショングし、それぞれの余っているリソースを有効活用する事により、高い効率性も実現しています。

優れた統合開発ツールの提供

Software Development Platformと呼ばれるQNXの開発プラットフォームは、Core OS以外にもQNXの開発に必要なグラフィックやセンサー、マルチメディア関連のツール・パッケージ群を含んでいます。また、統合開発環境であるQNX Momentics IDEを提供しています。

Momentics IDEの特長

1. Eclipseベース
2. 独自の解析機能
3. コードカバレッジ

Eclipseベース

非常にユーザー数の多い統合開発環境であり、使用中もしくは使用経験がある方も多くおられます。そのため、慣れた環境で開発する事が可能です。

独自の解析機能

メモリ解析機能では、ヒープメモリの追跡、Cライブラリ関数へのポインタ引数を検出、メモリ破損の検出といった機能を搭載。その他、ボトルネック解析としてソフトウェアの実行時間等をサマライズする機能など、デバッグ時に有効な機能を搭載しております。

コードカバレッジ

テストの網羅率を確認する事が可能で、コード内の潜在的なバグなどの検出など、テスト漏れがないかの確認が可能です。

ウェビナー動画

【目次】
00:00
オープニング
01:33 BlackBerry/QNX紹介
04:30
QNXリアルタイムOS概要と特徴
15:40 ソフトウェア開発ツール(SDP)の紹介
20:38 Raspberry Piへのインストール準備
29:40 Raspberry Piへのインストールダウンロード等実演

最後に

QNXのリアルタイムOSの概要について簡単にふれさせていただきましたが、OSと開発環境のご紹介と合わせて実際にRaspberry PiRTOSを実装するまでの手順を動画でご紹介していますので、ご参考にしていただければと思います。

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