先日、弊社とお付き合いのある工作機械メーカー様をお招きし、技術交流会を開催しました。
技術交流会は以下4つのプログラムで行い、このページでは4つ目のプログラムである「【特別講演】価値変遷で世界と闘う〜伊勢の老舗食堂『ゑびや』から世界屈指のAI企業『EBILAB』へ変化できたワケ〜」の内容をご紹介します。
また、当日の資料はこちらからダウンロードすることができます。
※資料ダウンロードには個人情報の入力が必要です。

1. EMOブログ①(計3回)
2. 【参加型パネルディスカッション】業界キーマンが工作機械のデジタル革新の真髄に迫る
3. 【マクニカエンジニアによる講演】デジタル革新を牽引するキーテクノロジー
4. 【特別講演】価値変遷で世界と闘う〜伊勢の老舗食堂『ゑびや』から世界屈指のAI企業『EBILAB』へ変化できたワケ〜

モノ売りからコト売りへ世界のマーケットが変動する中、どのようにしてサービスモデルを立ち上げたのか。
常盤木 龍治様に「ゑびや」の成功事例をもとにお話しいただきました。

常盤木様について
2001年にテンダに入社。銀行DCにSESビジネスでエンジニアとして入局したが、不必要なドキュメント作成工数に対し対価が支払われる”仕事のための仕事”に違和感があり、マニュアル自動作成ソフトウェアDojoを企画、ビジネス立ち上げ。パートナー、直販部隊、製品企画、トレーニングなどゼロからプロダクトビジネスを構築し、見事に利益に貢献。
その後、B-EN-G(現在では東洋ビジネスエンジニアリング)に転職し、日本初となる基幹システムのクラウド化を成し遂げる。

その後、世界と日本とのITビジネスの差を埋めるべくSAPに初めてエバンジェリストとして入社後、トップマネージメントから現場まで広く刺さるドアオープンとクロージング力で超大型案件を複数受注。現在では沖縄に住まいを移し、沖縄でのクラウドビジネスを成功させるためイベントを開催したり、国中を駆け巡りパラレルキャリアエバンジェリストとして年間400本ものイベントで登壇したりなど、日本のビジネスを盛り上げるため精力的に活動。

常盤木様の詳細については「ときわぎ クラウド」で検索してみてください。

「ゑびや」、「EBILAB」について

ゑびやは約150年、伊勢という観光地で時代と共に変化をしながら営んできた小さな飲食店です。
6年前、飲食事業の縮小とテナント化を検討しましたが、データを活用し復活させようと様々な工夫を凝らし、地域資源を活用した商品開発、AIや機械学習の活用研究、AI活用システムの開発をするようになりました。

2018年にはゑびやで活用しているシステムをツール販売する「EBILAB」を立ち上げます。

サービス業の課題をテクノロジーの力で解決

・より早くサービスを提供
・高収入・休暇がとれる働き方
・より良いものを適正価格で取引
・データの力で人々が欲しいものを探しアイディアを形にする

といった目標を立て、サービス業に積極的に最新技術を取り込み、改革を進めました。

まず、AIを活用した来客予測を実現したことで、メニュー提供の最速化、廃棄ロス削減、発注業務工数の削減を実現し、飲食店のオペレーションの改革に成功します。
データとして取得できないものは新たにIoT製品を開発し、可視化を実現します。
また、画像解析AIによって入店客の属性把握、お店の前の道を通る人数から入店率の導き出しを行い、店舗属性に合わせた商品開発ロジックと根拠に基づいた販売戦略を実践するお土産店を開きます。

大切にしたことはシステムのUI画面です。
データやAIを活用するために従業員が使い続けられるシステムのUIを作り上げることにこだわり、常にシステムを触って従業員が戦略的にプランを考えられる環境を整えることが重要です。


システム画面例

自社で活用したシステムをサービスとして販売

人手不足の時代により良いサービスを提供すること、働き方改革ができるように「ゑびや」を成功に導いたAIシステムやIoT製品をサブスクリプション型のサービスとして飲食店業界に提供します。
Microsoft米国本社が開催するMicrosoft For Startupsで成功事例として紹介されるなど、先進的な取り組みが世界でも評価されました。

CTOとして

日々新たな技術が生まれてくるため、それらを排除するのではなく許容できる設計を目指してシステムを作り、カスタマイズは無くし、依存度を限りなく少なくしていくことが必要です。
また、リアルとテクノロジーの垣根をなくすために全員がフィールドエンジニアの気持ちで働くことが重要だと常盤木氏は言います。
日本全国を元気にしなければならない、という強い使命感を持っておられました。

この講演を聞いて、常に新たな技術に臆することなく挑み、柔軟に採用していくことが今後の企業の成長に必須だと感じました。

詳細を知りたい方は以下から講演資料をダウンロードできます。

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