はじめに
2020年3月から5Gは本格的に商用利用が開始されました。現在も5Gエリアは拡大を続けています。
また、5Gの規格も今後徐々に移り変わっていき、更なる進化が期待されています。
SDX55搭載5Gの通信モジュール(リリース15)モデルがすでに各社からリリースされており、現在SDX62搭載モデル(リリース16一部準拠)のリリースが始まっています。今回は、5G通信モジュールをご検討いただいているみなさま向けに評価環境をご紹介します。
使用機材のご紹介
使用機材
・TurboX™ T55 Development Kit (5G Sub-6GHz) (MHF4端子アンテナ、12V / 2A_ACアダプター付属)
・USBケーブル (Type-A to Type-C)
・ノートPC (評価キット接続、ATコマンド制御用)
・docomo 5G nano SIMカード
図1 測定環境概略図
図2 実際の様子
評価環境のセットアップ手順
図1に示す構成どおりに接続します。デバイスマネージャーにて、赤枠のUSBドライバーが見えていれば評価ボードに接続されています。
今回使用しているdocomo 5G SIMは、自動的接続可能ですので、この時点でキャリア実網に接続できています。
(Windows PCで利用しているドライバーの関係上、5G実網に接続されていても現状はLTEと表示されます。)
通信モジュールの制御方法
通信モジュールは、ATコマンドによる制御が可能です。
今回は、PC側でTera Termを立ち上げてATコマンド制御をおこなってみます。
ATコマンドは、3GPP規格の汎用的なATコマンドから、メーカー独自のATコマンドまで膨大な数のコマンドがございます。
今回は中でも実網に接続をおこなう際に、よく使われているATコマンドをご紹介します。
表. キャリア実網接続時によく使われるATコマンド
ATコマンド |
説明 |
AT+CFUN |
キャリア通信をON/OFFすることが可能です。 OFF操作: AT+CFUN=0 ON操作: AT+CFUN=1 状態確認:AT+CFUN? + CFUN: 1 |
AT+CGATT |
ネットワークアタッチしているかどうかを確認可能です。 AT+CGDCONT? +CGATT: 1 (←アタッチ済) +CGATT: 0 (←未アタッチ) |
AT+CPIN |
SIMカードの認証状態を確認可能です。 AT+CPIN? +CPIN: READY (←認証成功) |
AT+CGDCONT |
APN設定&確認が可能です。 AT+CGDCONT? (APN設定の確認) AT+CGDCONT=<cid>,"IP","APN"(APN設定) |
図4 実際のATコマンド入力の様子
スループット計測方法
まず、お使いのキャリアで5Gが接続可能なエリアへご移動いただき、実網へ接続してください。 Speedtest.net等をPC上で開くと、スループット測定が可能です。
今回使用したThundercomm社 5Gモジュールのご紹介
今回使用したT55M評価キットおよびThundercomm社の5Gモジュールの製品概要は下記画像をクリックして、弊社Webサイトをご確認ください。次世代モデル(SDX62、リリース16)のM.2タイプもリリースされております。
最新の5Gモジュール製品に興味をお持ちのかたは、ぜひ弊社までお問い合わせください。
5G関連技術情報はこちら
3GPP5G注目規格「リリース16」や、上りに帯域を割り当てて上りのスループットを向上させる技術「準同期TDD」など、5G技術に関する情報を弊社Webサイトにてご紹介しています。今後も随時更新していきますので、5Gについてもっと知りたい!というみなさまのご参考になれば幸いです。
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