ローカル5G向け準同期TDD

はじめに

ローカル5Gとは、通信事業者ではない企業や自治体などの利用者自身が、自らの建物や敷地内などの一部のエリアに専用の5Gネットワークを構築するシステムを指します。

通信事業者が日本全国に広げている5Gネットワークとは異なるため、通信事業者に依存せずに利用することができます。そのため、用途に応じて5Gネットワークの性能調整を比較的柔軟に設定・制御できることに加え、自営網のため外部の通信障害や災害による影響を受けにくいといったメリットがあります。例えば、建設現場における建機の遠隔制御、スマート工場、防災や災害対応のためのインフラ監視、スマート農業、などなど、一部の企業や自治体などではローカル5Gを活用して商用利用を見据えた実証実験が進められています。

ローカル5Gにおいては上り方向のスループットを多く確保したいという利用ニーズ(例: 高精細映像をリアルタイムにアップロードして利用したいなど)が多く、上りスロットの比率が高いTDD(Time Division Duplex)パターンを実現しつつ、干渉調整の簡素化が可能な、準同期TDDの導入を検討されたいというお声を頂く機会が増えてきました。

準同期TDD

通信事業者が提供する5Gネットワークは、基地局と端末の送信/受信のタイミングを一致させる同期TDD方式にて運用されています。当初ローカル5Gにおいても同期運用のみでしたが、ローカル5Gの多様なユースケースに対応するため非同期運用の導入がされました。(*原則として、同期局が非同期局よりも優先的に保護される事を基本とする。)

非同期運用する場合の干渉調整を簡素化するため、同期TDDとスロットのタイミングは一致させたまま、上り/下りスロットのパターンのみを一部変更する方式が準同期TDDになります。

出典:総務省におけるローカル5G等の推進(総務省)

出典:総務省におけるローカル5G等の推進(総務省)https://www.soumu.go.jp/main_content/000739007.pdf

Thundercomm社のローカル5Gへの取り組み

Thundercomm社ではQualcomm® Snapdragon™ X55を搭載した5G対応の通信モジュールTurboX™ T55 SOMを製品にラインナップしています。また、TurboX™ T55 SOMの評価ボードを使用して、ローカル5G向け基地局との接続通信検証をThundercomm社にて実施済みです。同期TDD、準同期TDDのどちらも検証済みとなります。準同期TDDでの接続検証では、想定通り上りのスループットの向上が確認できています。(*検証結果にご興味のある方は弊社宛にお問い合わせください。)

加えて、Thundercomm社では日本法人にも5G製品サポートのFAEメンバーを在籍させており、各ローカル5Gラボとの協業も行っておりますので、お客様でのTuboX™ T55 SOMを利用したローカル5Gの評価に際して適切なアドバイスが可能な体制を整えております。

ローカル5Gラボ実績:
 ・東京産業技術研究センター
 ・SHARP Local 5G Trial Field
 ・OPTAGE 5G LAB
 など

TurboX™ T55 Development Kit (5G Sub-6GHz)

TurboX™ T55 Development Kit (5G Sub-6GHz)

TurboX™ T55M SOM - M.2

TurboX™ T55M SOM - M.2

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