説明

製造プロセスやテクノロジの微細化に伴い、FPGA が要求する電源電圧は低電圧化が進んでいます。微細化の恩恵により、収容トランジスタ数は飛躍的に増加し、内部動作速度は高速化しています。

また、市場から要求されるシステム帯域は広帯域化しており、FPGA に実装される回路は大規模かつ高速となり、結果的として FPGA の消費電力は増大してきています。これは、電源に対する要求条件が、より低電圧・より大電流化することを促しており、特に 20nm 以降のプロセス技術で製造される FPGA は、電源に対する要求事項が従来に比べてはるかに厳しい条件となってきています。

本資料では、1V 以下の電源電圧で 20W (20A) を超えるデザインにおいて、設計時の考慮点および測定方法を示し、予めその仕組みを実装することで不具合の発生を防ぐと共に、不具合発生時のデバッグにおいて速やかに問題点を見定め、解決することを目的としています。低電圧・大電流化に伴う、最新 FPGA における電源選定、また評価過程での測定方法は従来とは異なる事象を考慮する必要があり、またデバイス単体の消費電力の増大に伴い、従来に比べてより厳密な「放熱設計」及び「測定方法」が必要となっています。

なお、本資料の解説は、FPGA としては Arria® 10、Stratix® 10、電源デバイスとしては Enpirion® を想定したものですが、一部を除き、一般的に適用/応用可能な説明になっています。

<内容>

はじめに
Desgin Flow
  仕様確認
  最大消費電力の見積もり
  電源でバス選定
  回路図確認
  レイアウト確認
  放熱対策検討
Debug Flow
  初期動作確認
  リップル測定方法
  トラブルシューティング
  不具合事例
Appendix
  帯域増加に伴う動作率上昇
  PDN Tool Input
  最大電流変動に対する電力変動耐力
  電圧測定ポイント
  電源の波形確認
  配線抵抗の影響
  Debug Check List
  電源共有時のコイルによる電源分離に対する注意点
  電源ノイズとジッタ増加
  Drop in Box
  電源デバイスの発熱概算算出

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『ボード設計者のための分布定数回路のすべて』の著者ある碓井有三がシグナルインテグリティ(信号品質)や電源など回路設計者やボード設計者に役立つ情報お届けしています。基礎の基礎といったレベルから入って、今さら他人には聞けないようなテーマ、少し上級なレベルのテーマなどを交えて連載しています。

詳しくは 碓井雄三のスペシャリストコラム

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