電源ドック技術担当の佐々木です。

 

このコラムでは、色々なお客様サポートの中で複数回遭遇した、電源に関する不具合事例をご紹介していきたいと思います。



今回はちょっと筆休め。

 

日常の中で学んだ「教訓」を皆さんにご紹介したいと思います。

自然から学ぶ

私のマンションでは、春になるとお決まりの光景があります。

 

それはツバメの巣作りです。

 

毎年5月下旬ごろになるとツバメがやってきて巣をつくり、6月になると子供が巣立っていきます。

 

この様子を見守るのが、ひそかに私の楽しみとなっています。



毎年巣作りにやってくるのは、ここから巣立ったツバメの子供たちの中の一羽かな?と思い調べてみると、雄の親鳥が毎年戻ってきて同じ場所で巣作りをするそうで、ちょっとビックリしてしましました。



ここまで読んだ感じでは、楽しそうだな~と思う方が多いと思いますが、実は楽しい事だけではなく、ツバメの糞の掃除がとても大変です^^;



また、時にはショッキングな出来事に遭遇することも。

 

昨年は雛鳥が大きくなりすぎ、夜中に巣が落ちてしまい残念な結果に。。

 

半田が落ちて不具合が発生した事例(コラム第7回)

を思い出します。



ただ、自然は強いですね。

 

親鳥は、直ぐに新たな巣を作り、子供を立派に巣立たせました。



このとき、初めは壊れた巣を直して使おうとチャレンジしていたのですが、 崩れて上手く行かない事に気づき、新たに別の巣を作り上げていました。



「そうそう、ツバメさん。上手く行かないときは、新たに作り直した方が良い時もあるよね」



仕事でも同じことが言える時があります。



仕事に置き換えて考えてみる

お客様の基板で不具合が多発した時、 基板改版をせず、回路定数の変更や追加で修正できることもありますが、 多くの場合はレイアウトが問題であり、基板の改版が必要になります。

 

部品配置が原因で不具合が発生した事例(コラム第9回)



こんな時「量産スケジュールに間に合わせるのが優先!」となり、定数変更のみで量産化をおこなってしまい、その後同様の問題が再発することはありませんか?



時間やコストも大切ですが、後々に不具合を出さないことを考えると、このような場合は基板を改版した方が良いと思います。それは決して無駄なことではなく、「必要な手間と時間」です。

 

ツバメの親鳥がすぐに新たな巣を作り出したように、すぐに基板改版を始めれば無駄な時間を過ごすこともありません。



ダメだと気付いたらすぐやめて、次に全力を注ぐ!

 

そんなことをツバメに教えられたエピソードでした。



後日談

今年は、6月上旬に雛鳥たちが巣立っていきました。

 

「また来年~」と思っていたところ、なんと先週から新たな親鳥がやってきました。



この親鳥、壊れたまま放置されていた巣を頑張ってリフォームし、子育てをしています。

 

古いものの再利用も、また大切なことですね。

 

こちらの雛鳥も上手く巣立つと良いな~。



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つばめの巣と雛たち

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