光トランシーバーの試験には何が必要か
光トランシーバーとは?の記事では、光トランシーバーの概要を紹介しましたが、本記事では一般的な試験(評価)方法を紹介します。
今回は、光トランシーバーの試験に利用する製品をお探しの方向けに、MultiLane社の製品を使ったSFP+(10Gbps)からQSFP28(100Gbps)の試験構成を紹介します。
一般的な光トランシーバーの試験構成
光トランシーバーの試験には、BERT(Bit Error Rate Tester)やDSO(Digital Sampling Oscilloscope)といった以下の物が必要になります。
- BERT(ビット誤り率測定器)
- DSO(デジタルサンプリングオシロスコープ)
- Module Compliance Board(光トランシーバーコンプライアンスボード)
- Host Compliance Board(ホストコンプライアンスボード)
- Loopback Module(ループバックモジュール)
ここでは、伝送路特性と、光トランシーバー特性を評価したい場合の構成について紹介します。
1. 伝送路特性評価
測定用のプローブポイントを設けることで信号が反射してしまう高速信号の伝送路で、HCBとDSO・BERTを組み合わせて使用することにより、特性損失を抑えた波形測定やエラーレート測定を行うことができるため、正確な伝送路特性の評価が可能です。また、SFPケージが実装されているDUTのインターフェース変換としても使用可能です。
評価対象(DUT) – DSP、FPGA、PHY
2. 光トランシーバー特性評価
光トランシーバーのコンプライアンス試験対応のHCB基板を使用し、最適化された評価環境での測定が可能です。高速回路の設計開発経験がなくても容易にトランシーバーの特性評価を実施することができます。
評価対象(DUT) – SFP+、QSFP+、SFP28、QSFP28
2つの試験構成で利用可能なMultiLane社の製品
先ほど2つの試験構成でご紹介した以下の製品についてご紹介します。
- BERT(ビット誤り率測定器)
- DSO(デジタルサンプリングオシロスコープ)
- Module Compliance Board(光トランシーバーコンプライアンスボード)
- Host Compliance Board(ホストコンプライアンスボード)
- Loopback Module(ループバックモジュール)
BERT(ビット誤り率測定器)
ML4039D:QSFP28デバックに最適な4CH BERT
PPG(Pulse Pattern Generator)
- 4CH NRZ(9-14.3、22-29.6Gbps)/PAM4(22-29.6GBaud)対応
- PRBS13Q、PRBS31Q、SSPRQサポート
- FEC(KR4、KP4)エミュレータ機能でBER見積可能
ED(Error Detector)
- Adaptiveイコライザー(FFE/DFE)搭載 14dB(max)
- 設定可能なCTLE(0-9dB)機能
- EYEヒストグラム機能
DSO(デジタルサンプリングオシロスコープ)
ML4015D:56GBdまで対応した広帯域&高感度光オシロスコープ
- 40GHz帯域幅&5uWノイズフロアで高受光感度-9dBm at 53.125GBd
- 光オシロと電気オシロの組み合わせ可能(*1CH/2CH/4CH)
- 56GBd CDR内臓 *Option
- PAM4 TDECQ測定サポート
- S4P De-embedding可能
Module Compliance Board(光モジュールコンプライアンスボード)
MSAに準拠した光モジュールを特性評価することが出来ます。CFP、CFP2、CFP4、CFP8、SFP、SFP+、SFP28、QSFP+、QSFP28、QSFP-DDのラインアップを取り揃えており、各MSAに準拠し操作性に優れたGUIも提供いたします。
製品名 | モジュール規格 | データレート |
ML4014 | CFP | 10x10G |
ML4042 | CFP2 | 10x10G |
ML4027 | CFP2 | 4G, 8x32G |
ML4049 | CFP4 | 4x28G |
ML4057 | CFP8/CFP8-ACO | 16x25G / 8x50G |
ML4024 | SFP/SFP28/SFP56 | 1x28G, 56G |
ML4019-MCB | DSFP | 2x50G |
ML4022-MCB | SFP-DD | 2x50G |
ML4044-MCB | microQSFP | 4x28G |
ML4041 | QSFP28/56/112 | 4x28G / 56G / 112G |
ML4062-MCB | QSFP-DD | 4x50G / 112G |
ML4064-MCB | OSFP | 8x50G / 112G |
※モジュール規格毎にコネクタやデータレート違いでのラインナップもございます。
詳細は下記リンク(製品ページ)よりご確認ください。
https://www.macnica.co.jp/business/semiconductor/manufacturers/multilane/products/135382/
Host Compliance Board(ホストコンプライアンスボード)
お客様が開発されている装置のポートに挿入することで、電気特性を測定することが出来ます。BERTやDSOと組み合わせてご使用頂くことで、ASICやFPGAなどからポートまでのシグナルインテグリティー(波形品質)を評価頂けます。
製品名 | モジュール規格 | データレート |
ML4014 | CFP | 10x10G |
ML4028-MSMXP / MXP | CFP2 | 10x10G |
ML4028 | CFP2 | 4G / 8x32G |
ML4052 | CFP4 | 4x28G |
ML4058 | CFP8 / CFP8-ACO | 16x25G / 8x50G |
ML4023 | CFP / SFP28 / SFP56 | 1x28G / 56G |
ML4019-HCB | DSFP | 2x50G |
ML4022-HCB | SFP-DD | 2x50G |
ML4045-HCB | microQSFP | 4x28G |
ML4020 | QSFP28 /56/112 | 4x28G / 56G / 112G |
ML4062-HCB | QSFP-DD | 4x50G / 112G |
ML4064-HCB | OSFP | 8x50G / 112G |
※モジュール規格毎にコネクタやデータレート違いでのラインナップもございます。
詳細は下記リンク(製品ページ)よりご確認ください。
https://www.macnica.co.jp/business/semiconductor/manufacturers/multilane/products/135382/
Loopback Module(ループバックモジュール)
お客様の基板上でPRBS信号または任意の信号を発生させ、モジュールポートでループバックをさせることにより、ポート毎にBERを確認出来ます。 CFP、CFP2、CFP4、CFP8、SFP、SFP+、SFP28、QSFP+、QSFP28、QSFP-DDタイプのラインナップを取りそろえており、各MSAに準拠した機能で動作させることができます。
製品名 | モジュール規格 | データレート |
ML4013 | CFP | 10x10G |
ML4030 | CFP2 | 4G / 8x32G |
ML4030-SR10 | CFP2 | 10x10G |
ML4050 | CFP4 | 4x28G |
ML4059 | CFP8 / CFP8-ACO | 16x25G / 8x50G |
ML4026-28 | SFP / SFP28 | 1x28G |
ML4026-56 / 112 | SFP56 / 112 | 1x56G / 112G |
ML4019-LB | DSFP | 2x56G |
ML4022 | SFP-DD | 2x50G |
ML4002 | QSFP+ | 4x14G |
ML4002-28 | QSFP28 | 4x28G |
ML4002-56 / 112 | QSFP56 / 112 | 4x56G / 112G |
ML4062 | QSFP-DD | 8x50G / 112G |
ML4064-LB | OSFP | 8x50G / 112G |
※モジュール規格毎に消費電力やロス違いでのラインナップもございます。
詳細は下記リンク(製品ページ)よりご確認ください。
https://www.macnica.co.jp/business/semiconductor/manufacturers/multilane/products/135382/
本記事でご紹介したMultiLane 測定器の製品ページはこちら
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