電源ドック技術担当の佐々木です。
このコラムでは、色々なお客様サポートの中で複数回遭遇した、電源に関する不具合事例をご紹介していきたいと思います。
ある日お客様からこんな相談を受けました。
電源の立ち上げは慎重に!
DC/DC を起動したら、まるでオン・オフを繰り返しているような階段状の立ち上がりになり困っています。。。(図1)
データシートを見ると、きれいな単調増加の立ち上がりになるはずなのに。。。
うーん・・・、
確かに階段状の立ち上がりになっていますね。
ちなみに負荷電流は仕様範囲内になっていますか?
過電流保護にかかるような電流は流れていませんか?
過電流が流れると、オン・オフを繰り返すことがあるんですか!?
はい。
電源起動時にラッシュ電流が流れ過電流保護がかかることによりオン・オフを繰り返すことがあるんですよ。
あと、ソフトスタートを極端に速くしたりしていませんか?
あ!ボード上のマイコンやFPGAの起動電源シーケンスが厳しいので、
ソフトスタートを μsec オーダにして起動したり、
電源の応答性を上げるために電源-マイコン間に大きなコンデンサーを入れています。。。
それでしたら、ソフトスタート機能の設定時間を msec オーダーにしたり、コンデンサー容量の適正化で回避できると思いますよ。
出力電圧が起動時にオン・オフを繰り返した原因
- ソフトスタート機能での速すぎる立ち上がり時間の設定
- 大きすぎるコンデンサーの使用による過電流保護
今回のポイント
ソフトスタートの設定と出力コンデンサーの容量に注意!
アプリケーションノート
電源起動時のラッシュ電流と起動時間の見積もり方法を解説しているアプリケーションノートがダウンロードできます。
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