LTspiceを使ってみようとインストールをしても、参考書を見ながら入力してみて途中で挫折したり、エラーが発生して所望の結果が得られなかったりしたことありませんか?  

その様なお悩みを解決するため、今回は、「Educational」というフォルダー内に事前に用意されているシミュレーション・ファイルを使用して、DC Sweep解析をおこなう方法をご紹介します。 

もしLTspiceを今から始められる方でしたら、以下の一覧から「基本編」を見ることをお勧めします。  

LTspiceを使ってみようシリーズ 一覧はこちら


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Educational フォルダー

「簡単!5ステップで回路図を書く方法」の記事では、JIG回路を読み出してスイッチング・レギュレーターのシミュレーションを手軽におこなえることを紹介しました。 

今回は、Educationalフォルダー内に用意されているファイルを活用します。 

DC Sweep解析用ファイルを開く

Educationalフォルダーは、マイドキュメント → LTspiceXVII → examples → Educational の順で開くことができます。 

今回は、Educationalフォルダー内から「curvetrace.asc」と言うファイル開きます。 

すると、図1 のバイポーラー・トランジスター2N222の回路図を開くことができました。 
こちらのファイルを使用して、DC Sweepを確認します。 
DC Sweepは、DC的に値を変化させてデバイスの特性をシミュレーションします。

図1:抵抗値を変化させた時の電圧値

DC Sweep解析の設定

DC Sweep解析の設定は、次の通りになります。 
①の赤いアンダーバー部分は、コレクター・エミッター間の電圧V1の設定です。
V1を0V~15Vまで10mVステップでスイープ(Sweep)すると言う意味になります。
文字の上で右クリックすると、Edit Simulation Commandが開きます(図2)。
1st Sourceを選択すると、V1の設定を確認することができます。 

②の青いアンダーバー部分は、ベースに流す電流I1の設定です。
I1を20uA~100uAまで20uAステップで変化させる意味になります。
Edit Simulation Commandの2nd Sourceを選択すると、I1の設定を確認することができます。

図2:DC Sweepの設定

トランジスター2N222のI-Vカーブ確認

RUNを実行すると、図3の様なI-Vカーブが得られます。
このファイルを使って少し修正することで、別のトランジスターのI-V特性の確認ができます。
また、電流源I1を電圧源に変更して、FETのI-V特性の確認をおこなえるので試してみてください。 

Educationalのフォルダー内には、今回ご紹介したDC Sweep解析以外のシミュレーション例があります。
ぜひ、有効に活用頂ければと思います。

図3:トランジスターのI-V特性

最後に

まだLTspiceを使ったことがない方は、下記のリンクよりLTspiceをダウンロードしてみてください!

ぜひ、一度お試しください。

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