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ゴミの大幅減量でコストダウン&環境配慮に貢献!
地域住民を支える病院でも活用される「メルトキング」

USER PROFILE
■企業情報:町田市民病院
■事業内容:
昭和33年開設。「地域から必要とされ、信頼、満足される病院」を基本理念とし、救急医療、チーム医療・多職種連携、緩和ケア、がん治療など、幅広い診療分野で地域の住民に医療を提供している。災害拠点病院としての役割もあるほか、地域における公的基幹病院としての機能を果たすため、医療連携室を設置し、紹介患者の受け入れや逆紹介など、病診連携・病病連携の充実にも努めている。

■インタビュー対象者:
町田市民病院事務部施設用度課
課長 河合 孝敏 様(写真左)
   菊地 賢治 様(写真中央)
   羽田 耕介 様(写真右)

サマリー

背景と課題

 ゴミ処分コストを削減しつつ、市の環境配慮行動計画にも貢献

選定

 試算でも明確な効果を実感でき、スムーズな導入が実現

現状運用

 前年比でゴミの排出量が大幅に減少

今後

 院内で発生したゴミをエネルギーとして活用したい

背景と課題

高額なゴミ処分コスト削減と、環境問題配慮の両立を目指す

羽田様:マクニカ様との出会いは、ある省エネ関係の展示会で私がバイオクリーン照明に興味をもち、お話をうかがったのがきっかけでした。
 大量のゴミが排出される町田市民病院は、生ゴミ処理機が故障したり、メンテナンス費用がかさむといった課題を抱えていました。また、病院で排出される感染性廃棄物の処分にかかるコストは、普通の事業所で排出される一般廃棄物と比べると、価格が1ケタくらい高くなります。私はこの高いコストを、どうにか削減したいと考えました。そこで、環境問題に対して前向きに取り組んでいる脇坂さん(マクニカ サーキュラーエコノミー事業部 事業部長)に相談をもちかけたのです。 

河合様:町田市は2050年の「ゼロカーボンシティまちだ」に向けて「第5次環境配慮行動計画」に取り組んでいますが、国はこうした取り組みを、全国の自治体で推進させるために動いています。マクニカ様はその計画に不可欠なCO2削減や紙の消費量減少、再生エネルギーの活用といった分野に強く、さまざまな先進的な製品を販売されています。市や行政の求める取り組みとマッチしたのも、町田市民病院が「メルトキング」を選定した理由のひとつだと思います。

選定

安心できる説明で、スムーズな導入が実現

羽田様:院内への導入に際しては、さまざまなハードルがあると最初は思っていました。しかし、滅菌処理のプロセスや、廃棄物を中に入れたあとは人が常時そばにいなくてもよい、つまり人件費がかさまないことなどを、脇坂さんにご説明いただきました。院内からもさまざまな質問が寄せられましたが、どんな内容でもすぐに答えてくださったので、「メルトキング」の良さがしっかり伝わってきましたし、説明を受ければ受けるほど、私たちのニーズに合致していると感じました。試算表でも十分な費用対効果があると分かり、市が望む取り組みの方向性とも合致していたので、事はスムーズに進みました。

 「メルトキング」を実際に設置したのは2025年の2月で、そこから重量計の調整などをおこない、4月~5月から試験稼働を始めました。現在は、101日の本格稼働に向けて準備しています。導入を決めた要因は、コスト削減と環境配慮の2点を実現できることです。「メルトキング」で処理した感染性廃棄物は、処理後には一般廃棄物として処分できるので、コストを大きく削減できます。またゴミの減量が可能なので、運搬時に発生するCO2の排出量なども減らせると考えました。

河合様:コストに関しては本当に切実な問題で、全国の病院の78割は赤字経営になっているとも言われています。ゴミ処分のコスト削減だけではまかないきれない部分もあることは確かですが、病院として環境に配慮できる「メルトキング」は時代に合った良い製品だと私は思います。 昨今では運送業も人手不足だと言われていますが、ゴミが減量されれば運ぶ機会も少なくなるので、そういった点でもメリットはあるのではないでしょうか。

現状運用

廃棄用段ボールの排出量が大幅減、清掃職員からも賛同の声

羽田様: 「メルトキング」を導入してからは、ゴミ処分に使っている60リッター段ボールの排出量が、2024年に比べ、1ヶ月あたり200250箱ほど減りました。排出されるゴミの量は日々変動しますし、詰めるゴミによって1箱あたりの重さなどもまちまちですが、回収時は1箱あたりの単価契約なので、大きなコストダウンにつながっています。

ゴミ処分の現場では、清掃職員さんに「メルトキング」にゴミを投入したり、処理後の廃棄物をかき出す作業を新たに依頼することになりました。ただ、従来は運搬が大変な段ボールに廃棄物を詰めていたのが、ビニール袋を使うようになったことで、院内の運搬がラクになったとうかがっています。清掃職員の皆さんも当院の取り組み内容を理解しつつ、実際にゴミが大幅に減る様子を目の当たりにして「楽しい」とおっしゃったり、一層やる気になったりと、とても前向きに協力してくださっています。

今後

エネルギー再利用のできる病院へ

羽田様:将来的には「メルトキング」などの機械を活用し、院内で発生したゴミを再生エネルギーとして循環利用できる仕組みを作りたいです。たとえば、現在は燃料としてガスを使っていますが、ゴミをペレットのように加工したものを燃やしてエネルギーを確保し、それで冷温水発生機や空調などを動かせれば、新たにエネルギーを買い付ける必要がなくなるかもしれません。そうして院内だけでエネルギーをやりくりできるようになれば、町田市の目指すビジョンにも大きく近づけるのではないでしょうか。

河合様:とても夢がありますね。実際、炉などは立ち上げるときに灯油を大量に使うので、将来的には町田市内の公共施設にも「メルトキング」を導入してもらって、ゴミを燃料に変えられるようになるといいですね。町田市民病院としても、ぜひ循環型社会を目指していきたいです。

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