誰も意識せずに24時間365日の空間・接触除菌を可能に
人体に無害な白色LEDにてクリニックの安心安全を高める「VioClean」

USER PROFILE
■企業情報:医療法人社団 健松会
■事業内容:
1969年に新赤坂クリニックを開院して以来、「大学病院並みの設備と、街の開業医の親切さをあわせ持つ医療」をモットーに、積極的な医療としてのPHC(ポジティブ・ヘルス・ケア)を提唱し、人間ドッグサービスを提供。日本における人間ドック医療の先駆者として50年以上の実績と経験を持つクリニックとして、年間4万人を超える受診者数を誇っており、現在は青山と銀座、横浜にクリニックを展開しています。

サマリー

背景

 予防医学の重要性を念頭におき、積極的な医療につながる人間ドックサービスを提供

課題

 クリニックの移設に際して、受診者や働くスタッフへの安心安全な環境づくりを強化

選定

 コストパフォーマンスに優れ、無害な白色LEDで空間除菌と接触除菌双方に対応できる

現状運用

 クリニックとしてのBCP対策に貢献、エビデンスに基づく安心安全な環境整備を実現

今後

 未導入のクリニックへの展開

背景

人間ドック医療の先駆者として予防医学の実践と啓発に取り組む

医療法人社団 健松会 新赤坂クリニックの皆様

「大学病院の設備と開業医の親切さ」を重視し、1969年に新赤坂クリニックを開院以来、人間ドックを中心に毎年多くの受診者を受け入れている医療法人社団 健松会。生活習慣病の早期発見、早期治療を主とした予防医学の重要性を念頭に、予防医学の実践と啓発に取り組んでおり、自ら積極的に医師を訪れ定期的にチェックを行う積極的な医療としてのPHCを提唱。人間ドック医療の先駆者として、50年以上にわたる実績と経験が大きな特長となっており、人間ドック協会が認定する「人間ドック施設機能評価」の認定第一号を2004年に取得するなど、予防医学のトップランナーとして業界をけん引している。

現在は青山と銀座、そして横浜にクリニックを展開しており、健診フロアの拡大とともに、胃カメラ拡充やマンモグラフィの導入など、受診者の利便性を最大限高めるための環境整備にも取り組んでおり、日赤医療センターの専門医と同クリニックのドクターが連携しながら、生活習慣病の早期発見に努めている。

課題

クリニック移転に伴って、新たな環境で紫外線による除菌の仕組みを検討

そんな同法人では、以前から空間内に浮遊する菌を減少させることで、空気環境の改善を積極的に行っていた経緯がある。もともと新型コロナウイルス感染症が大きな話題となっていた2020年に、天井面に紫外線層を生み出し、自然対流にて通過する空気中の浮遊菌を減少させるための紫外線照射装置を導入したと語るのは事務長 神谷 和弘氏だ。「クリニックは不特定多数の方が来院されるため、新型コロナウイルスに限らず、さまざまなウイルスへの感染症対策が常に求められます。ちょうど副院長の知り合いから紫外線で除菌できる仕組みを紹介され、クリニックに導入したのです。それが紫外線による除菌の有効性を知ったきっかけでした」と当時を振り返る。

新赤坂クリニック銀座

その有効性を実感したのは、老朽化したビル配管からの匂いに対する消臭効果だった。「内視鏡検査を行う部屋などは配管からの匂いが漏れ出していたようで、朝出勤すると部屋全体に匂いが充満していたこともあるほど」と総務部 主査 神保 恵美子氏は語る。実際に紫外線照射装置の効果は不明瞭だったものの、ちょうど内視鏡検査室に機器を設置したところ、匂いを消すことに成功したのだ。「菌の状態は視認できないため、私も職員も半信半疑でしたが、菌由来と思われる匂いが消えるなど消臭効果を体感しました。これはいいものだと考えたのです」と神谷氏。

そんな折、クリニックの移転が決定し、新たな場所で改めて除菌効果のある紫外線照射装置の検討を進めることになったのだ。

選定

人体に無害な白色LEDで運用可能、空間除菌と接触除菌どちらにも対応できる

医療法人社団 健松会 事務長 神谷 和弘氏

当初は、すでに実績のある紫外線照射装置が候補に挙がったものの、同ソリューションは広範なエリアでの用途に向いており、移転先のクリニックではある程度限定したエリアで除菌効果が期待できるものが求められた。そこで紹介を受けたのが、マクニカが提供する白色LED除菌照明「VioClean」だった。「紫外線照射装置と違って、空間全体が除菌できるだけでなく、機器などに付着した菌も除菌できるというものでした。即効性はないものの、人体に無害な可視光を使って除菌してくれる点を評価したのです」と神谷氏。

また、紫外線照射装置と異なり、カートリッジ交換などが不要でメンテナンス性も高いと判断。「健康な方が受診される当院では、安心安全については細心の注意を払っています。働いているスタッフの院内感染も防ぐ必要があり、コストが高いものでもやむをえません。それでも、VioCleanはコストパフォーマンスが高く、人体に影響がないというエビデンスもしっかり示してくれた。空間全体は紫外線照射装置で、菌が発生しやすい内視鏡室など狭いエリアはVioCleanで運用するというアプローチが理想的だと考えたのです」と神谷氏。

実は家電量販店で販売されている光触媒による除菌装置も検討候補に挙がっていたが、蛍光灯の部分はビルの躯体としての範囲となるため、管理会社との調整も必要になる。一方でVioCleanであれば、後付けの工事で設置が容易な点もクリニック側にとってはメリットが大きかったという。

他にも、日本での実績はなかったものの、グローバル企業や教育機関での採用実績があり、実績の面でも十分信頼できると判断。「製品としての実績はもちろん、紫外線照射装置の導入時もお世話になった株式会社エンブリッジに絶大な信頼を寄せており、そこから紹介されたことも大きい」と神谷氏。もともと予防医学の道を切り開いてきた同法人だけに、新しい試みに対して積極的に挑戦する姿勢を持っていたこともVioClean選択に踏み切った理由の1つに挙げている。

結果として、同法人が運営するクリニックにおける空間除菌と接触除菌双方が可能な仕組みとして、VioCleanが選ばれることになったのだ。

現状運用

意識することなく24時間365日除菌できることが安心感につながる

医療法人社団 健松会 総務部 主査 神保 恵美子氏

現在は、20235月に移転した新赤坂クリニック銀座では内視鏡室や診察室、外来待合室、トイレなどに20台、4月に移転した新赤坂クリニック青山には内視鏡室に8台ほどのVioCleanが導入されており、天井に設置するライトとして普段は利用しながら、普通可視光における405nmという特定波長にて細菌の除菌や不活性化に役立てている。工事自体は1台設置で数時間、複数台設置でも半日程度で済むなど、シンプルな施工で展開も容易だったという。

営業時間では通常の白色LED照明として活用しながら、帰宅するタイミングで照明部分のみをオフにする省エネ除菌モードに切り替えることで、24時間365日継続して除菌し続けている運用だ。「帰宅時には405㎚の光で室内が紫色に照らされるため、きちんと除菌されていることが分かりやすい。普段はまったくスタッフが意識せずに除菌が行われていますが、省エネモードの際には色の違いで可視化できるため、安心できるという声が寄せられています」と神保氏は評価する。

空気および接触除菌の双方を実現するVioCleanのおかげで、来院する受診者に対してはもちろん、スタッフへの安心安全な環境を提供することで、事業継続のためのBCP対策としても有効だ。「院内感染のような事態を未然に防ぐためにも、除菌対策は重要になってきます。安心して働ける環境作りの一助としてVioCleanが役立っています」と評価する神谷氏。万一の際にも、法人としてエビデンス含めてしっかり対策していることが対外的に示せることが一番の効果だと語る。

内視鏡室(左:白色除菌モード 右:省エネ除菌モード)
診察室(左:白色除菌モード 右:省エネ除菌モード)

今回VioCleanの提案から実際の設置までを手掛けている株式会社エンブリッジに対しては、「紫外線を使った紫外線照射装置や、可視光を使用したVioCleanなどの除菌技術についてクリニックの環境に最適な形で提案いただけたことで、安心して導入することができました。空気をデザインするプロフェッショナルとして、我々が求めていることにいつも真摯に対応いただけています」と評価する。その裏側で、エビデンスの提供をはじめとした技術的な支援や機器の調達含めたバックアップを行ったマクニカに対しても高く評価する。

今後

未導入のクリニックへの展開も含め、今後もVioCleanを有効に活用したい

現在は、新赤坂クリニック青山にある肺活量を測定する部屋への展開が行われているが、さらに導入していない新赤坂クリニック横浜が予定している改修工事にあわせて、VioCleanの新規導入が計画しているという。「特に内視鏡検査の部屋は菌が発生しやすい場所です。横浜に関してもVioCleanを新たに展開していきたい」と神谷氏は意欲的だ。

今後も必要に応じてVioCleanの展開を見込んでいるが、技術商社であるマクニカについても新たな商材の提案など期待を寄せている。「廃棄物の資源循環ソリューションなど、ゴミの処理問題を解決できるソリューションもお持ちだと聞いています。ぜひ役立つものがあればご提案いただきたい」と神谷氏に今後について語っていただいた。

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