Texas Instruments社(以降TI社)のワイヤレス製品は、多数の無線規格をサポートしています。
今回はSimpleLink™ シリーズの製品の中から、無線規格ごとにIoTに向いた7つの開発/評価ボードをご紹介します。これから無線の開発を行われる方は是非参考にしていただければと思います。
SimpleLinkシリーズの概要を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
低消費電力でIoT向きの SimpleLinkシリーズとは?
技術基準適合証明の取得有無について
それぞれの製品を紹介する前に、技術基準適合証明(以降技適)を受けた製品かどうか表にまとめました。
技適などの認証を取得していない製品を使用すると電波法違反になる場合があります。今回ご紹介する開発/評価ボードは、以下の表で「○」が付いている製品のみ日本国内の技適を取得しています。技適を取得していない製品については、電波暗室や電波暗箱の中で利用するか、利用者自身で技適を取得する必要があります。
製品名 |
無線規格 |
日本国内技適取得 |
備 考 |
LAUNCHCC3220MODASF | Wi-Fi | ○ | |
BOOSTXL-CC3120MOD | Wi-Fi | ○ | 開発には別途評価ボードが2種類必要 |
LAUNCHXL-CC1310 | Sub-1 GHz | - | |
LAUNCHXL-CC1350 | Bluetooth Sub-1 GHz |
- | |
LAUNCHXL-CC2640R2 | Bluetooth ※Bluetooth5対応 |
- | |
LAUNCHXL-CC2650 | Bluetooth | - | |
SensorTag CC2650STK |
Bluetooth 6LoWPAN ZigBee |
○ | 10種のセンサを搭載 ボタン電池で動作 |
SensorTag CC3200STK-WIFIMK |
Wi-Fi | ○ | 10種のセンサを搭載 乾電池で動作 |
SensorTag CC1350STK |
Bluetooth Sub-1 GHz |
- | 10種のセンサを搭載 ボタン電池で動作 |
Wi-Fi® モジュール搭載 開発/評価ボード
TI社のWi-FIが利用できるモジュールでは、 「 CC3220MOD 」と「 CC3120MOD 」がおすすめです。また、どちらも国内の技適を既に取得済みの製品です。
国内の技適を取得していない場合は、電波法で定める技術基準に適合している事の証明をする為に、多くの費用と期間が必要ですが、既に認定されているこのボードであれば、認証プロセスを省略することができます。
大きな違いは、CC3220MODがマイコンとネットワークプロセッサを組み合わせたモジュールであり、CC3110MODはネットワークプロセッサ単体を搭載している点です。
LAUNCHCC3220MODASF:マイコンとネットワークプロセッサを組み合わせたチップを搭載

- Arm® Cortex®- M4 と Wi-Fi ネットワークプロセッサを搭載
- TELEC、FCC、IC、CE/RED、SRRCの認定を取得済み
- 1MB フラッシュ、256KB RAM、拡張セキュリティ機能を搭載
LAUNCHCC3220MODASFは、物理的に 分離された2つのオンチップMCUが内蔵されています。また、ボードに搭載されているCC3220MODはIoTをターゲットとして作成されたワイヤレス・モジュールです。更にネットワークへ簡単に接続できるように、様々な機能が取り入れられています。
BOOSTXL-CC3120MOD:Wi-FIの機能だけを後付けしたい方におすすめ

- Wi-Fi ネットワークプロセッサを搭載
- TELEC、FCC、IC、CE/RED、SRRCの認定を取得済み
BOOSTXL-CC3120MODは、上記で紹介したCC3220MODと異なり、ネットワークプロセッサのみを搭載したCC3120MODが使われています。これにより、ユーザーの既存製品にWi-Fi機能を追加する事が出来ます。
※本製品の開発/評価を行うには別途CC31XXEMUBOOSTとMSP-EXP432P401Rの2製品が必要です。
Sub-1GHz 対応の開発/評価ボード
LAUNCHXL-CC1310:長距離のコネクティビティと 32 ビットの Arm® Cortex® -M3 プロセッサが特徴

- メイン・プロセッサとして動作する 32 ビット Arm® Cortex® -M3 プロセッサ
- 独自の超低消費電力センサ・コントローラなどの広範なペリフェラル機能で構成
- 同一の BOM、および PCB 設計による日本 (920MHz)、欧州 (868MHz)、及び米国 (915MHz) のサポートを実現
このボードの大きな特徴として、独自の超低消費電力センサ・コントローラなどの多様なペリフェラル機能で構成されています。このセンサ・コントローラは、外部センサのインターフェイスとして最適で、さらにシステムの他の機能がスリープ・モードの時に、アナログ・データとデジタル・データを収集する事が出来ます。
Sub-1GHz + Bluetooth® 対応の開発/評価ボード
LAUNCHXL-CC1350:2つの周波数帯に対応した長距離無線の開発と評価が可能

- 32 ビットの Arm® Cortex® -M3 プロセッサを搭載
- Sub-1GHzと2.4GHz両方のRF周波数が利用可能
本ボードは、Sub-1GHz と Bluetooth Low Energy 無線を組み合わせ、32 ビットの Arm® Cortex® -M3 プロセッサをシングル・チップに集積し、携帯電話/スマートフォンへの長距離コネクティビティ機能の統合を可能にしています。
なお、本製品はSub-1GHz帯域が国によって使用可能な帯域が異なるため、対応する帯域に応じてアンテナ周りの回路を変更した2種類の型番がございます。購入される場合は以下を参考に、お客様の判断でお選びください。
LAUNCHXL-CC1350US:アメリカ、日本向け
LAUNCHXL-CC1350EU:欧州向け
※下記Macnica-Mouserへのリンク先は LAUNCHXL-CC1350USになります。欧州向けのLAUNCHXL-CC1350EUはこちらからお求めください。
Bluetooth 対応の開発/評価ボード
LAUNCHXL-CC2640R2:Bluetooth 5の評価が可能な開発/評価ボード

- 32 ビットの Arm® Cortex® -M3 プロセッサを搭載
- Bluetooth Low Energy (BLE) 4.2および5仕様と互換性のある2.4GHz RFトランシーバ
Bluetooth 4.2だけでなく、Bluetooth 5とも互換性がある評価キットです。2つの規格を評価、検討されている方に、おすすめの開発/評価ボードです。
本ボードに使用されている CC2640R2F の詳細はこちら
Bluetooth® 5 対応製品!低消費電力が特長のマイコン"CC2640R2F"
LAUNCHXL-CC2650:BLE以外にZigBee®/6LoWPANにも対応!

- 32 ビットの Arm® Cortex® -M3 プロセッサを搭載
- スマートフォンの Bluetooth Smart を使用してローンチパッド・キットをクラウドに接続可能
強力な機能とオンボード・エミュレータを搭載し、使いやすく低コストな開発/評価ボードです。 CC2650 ワイヤレス・マイコンを使用した迅速な製品開発を可能にします。
10種のセンサが付いた 開発/評価ボード
SensorTag:無線規格毎に3種類のボードをご用意
- 温湿度、照度、加速度など多種類のセンサを搭載
- コイン・セル・バッテリを使用したバッテリ動作が可能です。(CC2650STK、 CC1350STKのみ)

※1 CC1350STKの型番について
本製品はSub-1GHz帯域が国によって使用可能な帯域が異なるため、対応する帯域に応じてアンテナ周りの回路を変更した2種類の型番がございます。購入される場合は以下を参考に、お客様の判断でお選びください。
CC1350STKUS:アメリカ、日本向け
CC1350STKEU:欧州向け
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本記事でご紹介したTI社の開発キットに関する詳細な情報をお求めの方や、無線規格に対応する製品開発に関するご相談は、是非こちらからお問い合わせください。
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