第8回 動作不良事例と解決方法

今回、第8回は「動作不良事例と解決方法」について、代表的な5つの事例を踏まえて、ご紹介していきます。

FPGAの電源部分を設計する際には、多様な不具合が発生する可能性があります。
それはレイアウト、周辺部品、シーケンス、パターン等に起因します。
以下、ご紹介する不具合動作事例と、その解決方法を ご参考にしていただき、今後のFPGA電源設計にお役立ていただければと思います。

事例1:レイアウトに起因する出力不良-1

  • 症状:出力電圧波形が三角波のように、特定電圧間を行ったり来たりする。
  • 原因:裏面のパターン配置禁止領域のパッドに、VIA が触れていた。
  • 対策:VIA の場所を移し、禁止領域にパターンを引かないことにより安定して出力。
  • 注意:データシートのパッケージ項を確認し、禁止領域にはパターンやVIAを配置しないようにする。
<画像1>

事例2:レイアウトに起因する動作不良-2

  • 症状:動きはするが発熱がひどい。
  • 原因:VIN から分岐する AVIN の取り出しパターンが PVIN の電流ループに近くノイズが乗っていた。
  • 対策:VIN の根元からパターンを引くこと(ケルビン接続)により、ノイズ混入が緩和、発熱は収まった。
  • 注意:パターン例やデザインガイドを参照し、電源やフィードバックへのノイズの混入を極力減らすパターンにする。
<画像2>

事例3:周辺部品による影響-1

  • 症状:電源投入時出力されない。
  • 原因:出力容量の付け過ぎによる過電流検出。
  • 対策:出力容量を適切にすることで正常に起動。
  • 注意:出力容量の最大値があります。各デバイスのデータシートで最大容量値を確認する。
<画像3>

事例4:シーケンスに関する不良

  • 症状:出力電圧が上がりかけるが途中で落ちてしまい、電源が起動しない。
  • 原因:起動シーケンスが守れておらず、起動時にリミット以上の電流が流れていたため、過電流が検出された。
  • 対策:起動シーケンスを守ることで、不要な電流がなくなり無事起動した。
  • 注意:Cyclone, Arria, Stratix の IV の一部や V 以降のシリーズには起動シーケンスがあります。 デバイスハンドブックの Power Management にある Power-Up Sequence 項を参照し、 各電源ラインを適切に起動する。
<画像4>

以上のように、不具合事例と 解決方法をご参考いただき、今後のFPGAの電源設計の際にお役立ていただければ幸いです。

次のコラムではインテル社が提供している PDNツール を使ってご紹介します。

 

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