NVIDIA Omniverse™ Replicator とは

NVIDIA Omniverse™ Replicatorは、Omniverseプラットフォームで構築された仮想空間上で、AIモデル学習に使用するデータセット生成を可能にする合成データ生成フレームワークです。

AIモデルのトレーニングには、膨大な量と種類のデータセットが必要になります。十分なデータセットを収集するには、コストと時間がかかるうえ、場所によっては困難や危険を伴う場合もあります。Omniverse Replicatorを利用すると、物体の配置位置、角度、ライティング、カメラ、テクスチャー等、多様な条件設定下でAI学習に用いるデータセット画像を自動で生成することができ、生成されるデータセット画像は、バウンディング ボックス、深度、セグメンテーション等の複数フォーマットに対応しています。

Omniverse Replicatorの特長

データセットを作成する環境にはOmniverseで作成したフォトリアルな仮想空間をインポートして使用することが可能です。レストラン、オフィス、屋外、倉庫など実際にロボットを走行させる施設の仮想空間を使用し、さまざまな条件の撮影環境を構築することができます。仮想空間内ではカメラアングルも自由に設定できますので、多様なシーンを再現したデータセット画像を生成することが可能です。

レストラン

レストラン

マクニカの倉庫

マクニカの倉庫

主な機能

Semantics Schema Editor:ラベル情報の付加

AIの学習に使用するデータセットには、シーンを撮影した元画像に対して、そのシーン内の物体にラベルを付加した教師データも併せて準備が必要となる場合があります。Semantics Schema Editorを使用すると、仮想空間内の物体に対して教師データの生成に必要なラベル情報を簡単に付加することが可能です。

 

■実施例

Semantics Schema Editorのタブ内で、ラベル名 ”cone”を指定

Synthetic Data Visualizer:データセットの可視化

AIの学習に使用するデータセットの教師データは、物体の座標を示すバウンディング ボックスや物体の存在領域を色分けするセグメンテーションなど、多様なデータフォーマットが利用されています。Synthetic Data Visualizerを使用すると、仮想空間内でラベル付けされた物体をさまざまなデータフォーマットで表示することが可能です。

 

■実施例

データフォーマットとしてバウンディング ボックスとセグメンテーションを指定すると、両方の出力画像イメージを表示

Synthetic Data Recorder:データセットの出力

仮想空間内で撮影したいシーンを再現し、出力されるデータセットのイメージ画像を確認した後は、実際に撮影画像と教師データをペアにしたデータセット画像を生成します。Synthetic Data Recorderを使用すると、撮影画像枚数等の設定をして自動でデータセット画像のファイル出力が可能になります。

 

■実施例

撮影画像枚数を100枚に設定してデータセット画像を生成

ランダムパラメーター:シーンバリエーションの生成

Omniverse Replicatorでは、仮想空間上でシミュレーション環境のシーンを定義するさまざまなパラメーターをランダムに変化させることが可能です。オブジェクトの位置、サイズ、色のパラメーターバリエーションに加えてカメラアングルや光源条件など、一つの撮影シーンから多様なバリエーションのデータセットを自動で生成することが可能です。

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