IoT市場での存在感を高めているクアルコム社Snapdragon

クアルコム社のSnapdragon SoC(System on Chip)は Android OS を搭載したスマートフォンで多くの採用実績を持つメインプロセッサーです。主な機能として、システム全体の制御において中心的な役割を担うCPU、画像処理を担うGPU、信号処理を担うDSPなどを統合したデバイスです。

スマートフォン市場での採用例が大きな割合を占めていたSnapdragonですが、ロボット掃除機やAR/VRグラス、ドローンなどの様々な製品において要求される技術やパフォーマンスが高度化するにしたがって、活躍の場をIoT市場にも拡大しています。

本ページではSnapdragon SoCの中でも、IoT向けに拡販しているシリーズの製品情報や開発キットをご紹介します。

IoT向けSnapdragonとは？

スマートフォンで実績のある高性能/多機能なSnapdragonがIoT/組み込み機器に導入される動きが加速しています。例えばスマートカメラやロボット、決済端末などの様々な機器において、Snapdragonのコンピューティング性能を活かしてAI機能を実装し、付加価値向上を狙うようなユースケースが増えています。また、同社の強みである5G/LTE、Wi-Fi、Bluetoothのような無線技術との親和性が高いことやスマートフォン設計のノウハウを活かした省電力設計など、パワフルなコア＋α の性能/機能を実現できることも特長となっています。

Snapdragonを搭載したモジュール製品（SOM）

System On Module (SOM) は、プロセッサーと必要な周辺デバイスを小さな基板に実装し使いやすくしたモジュール製品です。

※周辺デバイス = パワーマネジメントICやWi-Fi/Bluetooth IC、メモリー など

一般的に、プロセッサーを用いて製品開発を行う場合、プロセッサー周辺の設計は非常に複雑で時間を要する作業です。SOMを導入いただくことで短期間で設計できることに加えて、最小購入単位を抑えることができ、少量多品種に使用いただけることがメリットになります。

マクニカではクアルコム社とサンダーソフト社の合弁会社であるサンダーコム社とパートナー契約を結んでおり、本ページで紹介している各プロセッサーを搭載したモジュールを取り扱っています。詳細は下記URLからご参照ください。

Snapdragon搭載モジュールの詳細はこちら

Snapdragon SoCスペック比較表

下記画像は各プロセッサーの主なスペックの比較表です。さらに詳細な仕様をご希望の方はお問い合わせボタンからお進みください。

Snapdragonはスペックに応じて8シリーズ、6シリーズ、4シリーズ、2シリーズと分けられており、基本的には数字が大きい製品ほど高性能になります。

また製品型番の先頭につくアルファベットは下記のような意味合いを持っています。

SD ⇒ 数年前までは製品カテゴリーに関わらずSDが付けられていました。新しくリリースされている製品には使用されていません。

QCS ⇒ IoT向けのプロセッサー。主にAndroid OSの製品。※一部例外あり

QRB ⇒ IoT向けのプロセッサー。主にLinux OSの製品。

QCM ⇒ IoT向けのプロセッサー。主にAndroid OS + LTE機能内蔵の製品。

Snapdragonのユースケース/採用事例

主なアプリケーション例

Snapdragonはハイエンドからローエンドまで様々なスペックのSoCがリリースされており幅広い製品に搭載されています。

主な採用事例をご紹介します。導入をご検討いただく際にはお客様の要求仕様をもとに最適な製品をご提案可能です。

AI性能の比較

Snapdragon搭載開発キット

SOMにはそれぞれ評価用の開発キットがあり、製品によってカメラやディスプレイなどのアクセサリーもご用意しています。本ページに一例としてC610 SOM用の開発キットを掲載しています。SOMによって評価ボード形状やアクセサリーの種類は異なりますので詳細情報をご希望の方はお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。

Snapdragon搭載製品の詳細情報はこちら

製品画像をクリックすると別ウィンドウで製品ページが開きます。

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