はじめに
「WP.29 UN-R155 / UN-R156法規対応の必要性について」でご紹介した通り、自動運転車およびOTA付き車両の新型車に対して、UN-R155への対応が義務付けられています。本記事ではUN-R155、またUN-R155の実装ガイドラインとして活用できるISO / SAE21434についてご紹介します。
車両型式への影響
UN-R155の7.3.4には車両型式に対する緩和策の必要性が記載されています。
「車両メーカーは、リスク評価で特定されたリスクから車両型式を保護するものとする。車両型式を保護するために、緩和策を実施する必要があります。Annex 5, Part BおよびCで参照されるすべての緩和策が含まれます。ただし、Annex 5, Part B 、またはCに記載されている緩和策が、特定されたリスクに関連していない、または十分でない場合は、車両メーカーは、適切な緩和策が実施されていることを確認する必要があります。」
出典:UNECE 2021/3/4 R155e.pdf P11 7.3.4
Annex 5について
Annex5には以下のカテゴリーがあります。
・脅威カタログ(Part A)
・緩和策カタログ
- 車両型式(Part B)
- バックエンド等、車両外のエリア(Part C)
Annex 5は開発段階で考慮されるものとされ、脅威に対してリスク評価および緩和策として適切なセキュリティ対策を適用することが求められます。

Annex 5の適用例
Annex 5の適用例としてボディー制御用ECUの例を以下に示します。

WP.29、ISO / SAE 21434およびその他の活動の関係
ISO / SAE21434の目的は道路車両とその組み込み部品のサイバーセキュリティエンジニアリングとリスク管理の標準となります。コンセプトフェーズから開発と生産、運用、保守、廃止までの開発とライフサイクル全体をカバーされます(OBDドングルやテスターなどの周辺機器とバックエンドは範囲外)。
また、ISO/SAE 21434はその他活動と下記のような関連性があり、UN-R155の実装ガイドラインとして活用できます。

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