はじめに
「UNECE WP.29 UN-R155 サイバーセキュリティ管理システム(CSMS)」ではUN-R155への対応についてご紹介しました。
本記事ではUN-R156についてご紹介します。
UN-R156の影響
UN-R156に関して下記の4つにスポットライトが当てられます。

UNECE WP.29 – UN-R156について
概要
UN-R156 は、2020年6月に採択されたSWアップデートに関する国連規制です。この規制は、乗用車、バン、トラック、バス、トレーラー、農業用車両のソフトウェアアップデートを許可する車両に適用されます。
型式認証のために、車両を市場に出す前にOEMは次を実証しなければなりません。
・ソフトウェアアップデート管理システム(SUMS)が導入され、当局によって認証を取得する
- 3年ごとの更新、および関連する変更後のSUMS再認証
・ソフトウェアアップデートの配信メカニズムが保護されている
- 例:アップデートの完全性と真正性
・ソフトウェア識別番号は保護されており、車両から読み取ることができる
型式認証関連の更新は、当局による登録と認証後にのみ許可されます。

SUMSの要件
フレームワーク
“ ソフトウェアアップデート管理システム(SUMS)”とは、この規制に従ってソフトウェアアップデート配信の要件に準拠するための組織的なプロセスと手順を定義する体系的なアプローチを意味します。[UN-R156, Section 2.5]
SUMSは、必要なプロセスを実施するためのフレームワークを提供します:
▪ 型式認証済システムのトレーサビリティーと一貫性
▪ すべての初期およびアップデートされたソフトウェアの一意の識別
▪ ソフトウェアのアップデートが型式認証に関連しているかどうかの評価
▪ 相互依存性の識別と互換性の検証
▪ セキュリティ(ソフトウェアアップデートの完全性や真正性を保護する)
▪ アップデートが安全または安全運転に影響を与えるかどうかの評価
▪ 上記のすべての文書化–および認証機関との(またはサプライヤーの場合、OEMとの)情報の共有
車両側の要件
SUMSセットアップと運用

ソフトウェアの識別に対する要件
UN-R156のRxSWIN(Regulation x Software Identification Number)

Over-The-Airの追加要件
アーキテクチャースケッチ

ソフトウェアアップデートの真正性と完全性は合理的に保護されなければなりません。
サプライヤーへのインパクト
UNECEの規制は、OEMの責任について言及しています。
▪ ただし、サプライヤーは、規制に関連するチェックを可能にするために、関連情報をOEMに提供するものとします
(知的財産権の対象となる情報を含む)
▪ 私たちは、すでにさまざまなレベルでサプライヤーへの委任を観察しています
(例えば、仕様やRFQの新しい要件など)


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