新人エンジニアの赤面ブログ

こんにちは、3月まで大学で化学を学び、オームの法則すら存在を忘れていた山のフドウです。

私はマクニカに技術職として入社し、実習形式でライントレースカーを作りながら電気電子基礎を学ぶ製作実習をおこないました。

この製作実習を通して学んだことや経験したことを共有できるような内容で計4回連載していきますので、温かい目で見ていただきますよう、よろしくお願いいたします。

はじめに

今年の製作実習で私が作ったのは「ライントレースカー」。聞き馴染みのない方もいると思いますが、ライントレースカーは黒線で書かれた線を読み取ってその線をたどっていく車です。

初めにそれを聞いた私は、イメージはできたものの、仕組みはさっぱり思いつかずあたふたしていましたが、調べていく中で難しく考えるものでもないことがわかっていきました。下記サイトが製作実習中いっっちばん頼りになったブログです!
((https://deviceplus.jp/arduino/arduino-mo-ta-doraiba-1/))

最初に成果物だけ見せちゃいますと、無知から始めた製作実習でも3ヵ月かけて図1のような作品を作ることができました。回路図も読めなかったのに図2のような基板なんて作っちゃって。

図1:製作物1号機(左)、2号機(右)
図1:製作物1号機(左)、2号機(右)
図2:ユニバーサル基板(解剖図)
図2:ユニバーサル基板(解剖図)
図3:横から見たArduino接続時
図3:横から見たArduino接続時

ただ、製作実習を通してライントレースカーを作るだけが目的ではなく、電気電子と電源の基礎を学ぶことも目的です!ライントレースカーの作り方を知るだけなら世の中にはいろんなサイトがあります。ただ、DC/DCコンバーターの回路から自作で作っているのは少ないはずです。

そこで、本ブログ1回目はDC/DCコンバーター仕様検討編!そう、スタートから内容が飛びすぎて「え?」ってなりますよね。そうです。私の製作実習当初の頭も同じくです。ただ、電源が一番困ったポイントなのです!

DC/DCコンバーター仕様検討について

ライントレースカーが動くためにも重要な電源周りについて順に話していきます。

DC/DCコンバーターとは

まず、身の回りのおもちゃでもなんでも電池を入れて勝手に進むならその電池のエネルギーをどうやって回路全体へ行きわたらせるか考えなきゃいけないわけです。今回の場合だと、電池から供給されるエネルギーをモーターに供給してあげるのですが、そのまま接続しちゃうとモーターがこわれてしまうのでDC/DCコンバーターを使うわけです。わかりやすい?図を書きました(自作)。

図4:DC/DCコンバーター利用イメージ
図4:DC/DCコンバーター利用イメージ

仮にでっかいタンクを電池としたときに、そのまま飲ませちゃうと高さからくる水圧が大きすぎておぼれちゃいますよね。それをコップに入れて飲みやすくするように、9Vという電圧だと6Vで動きたいモーターが壊れちゃうので、モーターがほしい6Vに電圧をDC/DCコンバーターで落としてあげるわけです。ざっくりと大枠をとるとこんな感じです。(本当にざっくり)

必要な情報

今回使うモーターは、こちら(SG90-HV)になっていまして、これは脳みそとなるArduinoとすごい相性がいいので選びました。(簡単にプログラミングできます)

これは動作範囲が、4.8V~6Vで、6Vが一番早く動きます。(ちょっと危ないけど)使う電流は、だいたい200mA~300mAくらい(これは書いてなかったので実験しました。)

っていう情報を踏まえてDC/DCコンバータとして必要なのは、

この条件をみたすものということになりますね!

DC/DCコンバーターを選ぶ前に

今回使うDC/DCコンバーターを選ぶ前に、DC/DCコンバーターの詳しい仕組みや選定方法はしっかりと学ぶ必要がありますね。弊社の下記サイトをぜひご覧ください!とても分かりやすく記載されており、何度も読ませていただきました。(本当に)
昇圧型DC/DCコンバーターの原理とデバイス選定時の注意点


また、今回のミッションはDC/DCコンバーターをユニバーサル基板で作らなければなりません!(図2のようなよく見る穴があいている板)
やっぱりはんだ付けは新卒エンジニアの登竜門ですし。
てことは、こんな形のものを選定する必要があるわけです。(図6)

図6:半導体

図6:半導体

こんなパッケージのICを使えば、図2のDC/DCコンバーター周りのようにユニバーサル基板に落とし込むことができます!

まとめ

ここまでがDC/DCコンバータの仕様を検討した内容となっています。電池の電圧とエネルギーが入っていく部品の必要な電圧と電流を比べて、どんなDC/DCコンバーターがいるかなと考えたわけです。図6のような形まで決めると、かなり絞り込まれます!

実際には入力電圧と出力電圧、電流以外にも考慮すべき点は多いのですが、一旦今回はDC/DCコンバーター仕様検討編!ということで、検討はできたんじゃないでしょうか。

次回

次回は、DC/DCコンバーターと周辺の部品を選んで実際にはんだ付けする手前まで行きます!かなり早口でざっくりした内容になってしまったかもしれませんが、私のライントレースカー作りにお付き合いくださいませ^0^

以上、新米エンジニア山のフドウの記念すべき1話目でした。

電源から作るライントレースカー記事一覧

・DC/DCコンバーター仕様検討編

DC/DCコンバーター実装準備編