PLC・FA機器用に特化した±12V絶縁電源リファレンスボード

PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラー)やFA(ファクトリー・オートメーション)関連のフィールドバスに接続される機器内には、センサー用のアナログ信号処理回路が多く実装されています。このアナログ信号処理回路は高精度が求められると同時にセンサーノードでの想定外故障のシステム全体への波及を防ぐという信頼性上の理由からプラス・マイナスの絶縁電源が必要となります。

絶縁電源設計の障壁はトランス

高精度のアナログ回路はノイズ対策/信頼性向上の為にGNDを切りたいため、絶縁電源が必要となります。

ここで絶縁電源設計の障壁となるのがトランスの選定です。一般的には、絶縁電源用ICを選定したとしても、電源仕様に合うトランスをカスタムで開発する必要がでてきます。

トランスの設計は、1回で設計が上手くいくことも少なく絶縁電源の内製化をあきらめて電源モジュール専業メーカーに外注することが多いのではないでしょうか?

設計のハードル低くした絶縁電源用IC

アナログ・デバイセズ独自のユニークな電圧制御方式は、トランス選定の自由度を高めてくれます。表1は、LT8302のデータシートに推奨部品として掲載されているトランスの一例です。

カスタム品ではなく、汎用部品として入手することが可能です。

また、パワーFETも内蔵することで設計難易度もぐっと下がっています。

電源ICとトランス選定は、お任せください!



TRANSFORMERPART NUMBER

DIMENSIONS(W × L × H) (mm)

VENDOR

VIN (V)

VOUT (V)

IOUT (A)

750311625

17.75 × 13.46 × 12.70

Würth Elektronik

8 to 32

3.3

2.1

750311564

17.75 × 13.46 × 12.70

Würth Elektronik

8 to 32

5

1.5

750313441

15.24 × 13.34 x 11.43

Würth Elektronik

8 to 32

5

1.3

750311624

17.75 × 13.46 × 12.70

Würth Elektronik

8 to 32

8

0.9

750313445

15.24 × 13.34 × 11.43

Würth Elektronik

8 to 36

24

0.3

750313460

15.24 × 13.34 × 11.43

Würth Elektronik

4 to 18

5

0.9

750313443

15.24 × 13.34 × 11.43 

Würth Elektronik

8 to 36

±12

 0.4

±12V絶縁電源リファレンス・ボード

今回、マクニカオリジナルでPLC,FA機器用に特化した±12V絶縁電源リファレンスボードを開発しました。±12Vのスイッチング絶縁出力を正負のLDOで±10Vへ変換するような電源のリファレンスボードを必要としているPLC、FA機器設計の方におすすめのボードとなっています。

設計データは、全て公開させて頂きますので、このままの回路構成で、ご使用いただくことも可能です。また、必要に応じてトランスはそのままで、電圧設定用抵抗一本の変更だけで±15Vへ出力電圧値を変更いただくことも可能になっています。

±5Vの絶縁電源への変更改造も本ボードから容易に実現可能です。

図1:±12V絶縁電源回路図例とリファレンス・ボード

回路図や基板レイアウトなどの設計情報は、「+/-12V Output Isolated DC/DC Board with LT8302」をご参照ください。

また、こちらの汎用トランスが使えるフライバック・レギュレーター“LT830X”にも、汎用トランスを使用した事例が掲載されています。合わせて、絶縁電源回路設計の際、参考にしていただければと思います。

最後に

この記事では、弊社で開発した、PLC、FA機器用に特化した±12V絶縁電源のリファレンス・ボードについてご紹介しました。ご紹介した製品について、詳細な情報をお求めの際は、ぜひこちらからお問い合わせください。

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