バッテリー駆動のIoTアプリケーションを拡張する無線マイコン「EFR32BG27」
シリコン・ラボ社が提供する「EFR32BG27(BG27)」は、バッテリー駆動のIoT機器に最適jな無線マイコンです。
BG27は、低電圧で高効率なエネルギー変換の昇圧型DCDCコンバーター(DCDCブースト)を内蔵し、
パフォーマンスとセキュリティを犠牲にすることなく、非常に小さなサイズのアプリケーションに対応可能です。
そこで今回は、IoTの実現に大きな可能性を秘めた、シリコン・ラボの「EFR32BG27」を紹介します。
特徴1:昇圧型DCDCコンバーター
BG27 は昇圧型DCDCコンバーターを内蔵されていることが特徴の一つです。
従来のシリコン・ラボ製品EFR32シリーズで実装されている電源電圧1.8 V~3.8 Vでの動作を可能にする降圧型DCDCコンバーター(DCDC Buck)に加えて、BG27は昇圧型DCDCコンバーター(DCDC boost)を内蔵しているため、電源電圧0.8 V~1.7V、1.8V ~3.8Vでの動作が可能となります。
これにより、BG27はアルカリ乾電池や 1.5Vボタン電池の使用をサポートします。
低電圧での動作と高効率な電力変換は、バッテリーの寿命や環境にも配慮したエネルギー効率の高いアプリケーションを実現します。
特徴2:長期間の保管(シャットダウンモード)
デバイス独自のエネルギー モードとは別機能として、
BG27(WLCSPパッケージ)では、外部 BOOST_EN ピンによって制御される特別なシャットダウンモードを備えております。
シャットダウンモードではDCDC boostを完全にシャットオフして、デバイスを非常に電力消費が低い状態(< 20nA)へ移行させます。
この機能を使用することで、倉庫や輸送中での数か月間、バッテリー消費を極限まで抑えることが可能となっています。
特徴3:超小型パッケージWLCSP
BG27の超小型パッケージWLCSP(ウエハーレベル・チップサイズパッケージ)は、
パフォーマンスや低消費電力機能を犠牲にすることなく、非常に小さなワイヤレス・ソリューションを提供します。
2.3 x 2.6 mm サイズのBG27は 、小型で魅力的なデバイス設計を実現します。
コンパクトな設計により、基板上での機能、メモリー、電池の追加スペースを確保するができ、製品競争力の優位性を高めます。
ユースケース:コネクテッド・ヘルスケア
BG27はコネクテッドヘルス・ケアに最適なデバイスとなっています。
例えば、CGM(持続グルコースモニタリング)の設計に有益な機能を搭載しています。
CGM で直面する課題の 1 つとして、製品の電源部分が密閉されていることによる、保管時のバッテリー放電対策があります。
通常、バッテリー駆動の製品では、起動するまでの放電を防ぐ方法としてプラスチックタブが使われますが、CGM は一般的に密閉されているため、この方法をとることができません。そこで特徴2のシャットダウンモードが、保管時のバッテリー放電を抑える方法として用意されてます。
また、リファレンスデザインではデバイスを起動させる新しい方法として、光センサーをトリガーにしています。たとえば製品使用時に携帯電話のライトをデバイスに当てるだけで、製品をアクティブにすることが可能です。
※CGM(持続グルコースモニタリング)
CGMとは糖尿病患者の血糖値を常時測定するための医療機器です。測定されたデータをBluetoothなどの通信手段でリアルタイムでデータを送信し、クラウドに蓄積でき、血糖値の変動を把握することで、治療の最適化や医師による遠隔管理にも役立ちます。CGMは、糖尿病治療に革新的な発展をもたらすことが期待されています。
シリコン・ラボよりホワイトペーパーを提供しています。
CGM Reference Design Based on BG27 Bluetooth LE Chip - Silicon Labs (silabs.com)
Bluetooth対応無線マイコンラインナップ
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