PCIe SWの基本構成 その4

PCIe SWとは

Peripheral Component Interconnect express(PCIe)、マザーボード上でこの名前を見たことがある人も少なくないかと思います。この規格を使用したPCIe Switchというものをご存じでしょうか?

PCIe SWは元をたどればCPUからメモリーへアクセスするための規格でしたが、現在ではサーバーやストレージに使用されることも多くなっています。また、高速通信に興味を示していなかった業界内でも、高精度のカメラや5Gの出現などと共にデータの大容量化が進むにつれ、高速通信に注目が集まっています。本記事ではPCIe SWの基本的な機能や特徴についてにフォーカスしながら順に解説していきます。

PCIeのトランザクション層

第4回では、PCIeのトランザクション層について解説をおこないます。

トランザクション層はPCIeのアーキテクチャーの最上位に位置しており、TLP(Transaction Layer Packet)の送受信を行う役割を持っています。トランザクションの分類については第5回で説明をおこないます。トランザクション層で取り扱うパケット(TLP)について解説します。TLPTLPヘッダ、データ・ペイロード、オプションのTLPダイジェスト(ECRC)から構成されています。

TLPの基本的な構造

TLPで情報のやりとりをおこなう際、各層毎に対応した処理がおこなわれます。受信側のトランザクション層でTLPを受け取った際の基本的な処理例を、下記図に記載します。

TLPを受信した際の処理フロー

TLPを受信した側のトランザクション層では、TLPの構成の正誤、定義されているTLPタイプの準拠、リクエストであるかを順に判断し、処理を実行していきます。TLPの内容に異常を検出した際には、TLPの廃棄や異常が含まれていることを通知する作りになっています。

第4回ではPCIeのトランザクション層ついて簡単に解説しました。第5回の記事でも引き続きPCIeSWに関連する基礎知識について解説していきます。

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