近年、PLLの機能を持ったICが普及しPLL自体をディスクリートで構成することはなくなったのではないでしょうか。PLL ICも多機能化し制御の設定も複雑化してきています。基本的なPLLの知識を持つことでICの各設定が何を意味しているのかを理解すれば、問題が発生した時の対処も容易になるのではないでしょうか。そこで、本記事ではアナログPLLの基本構成についてご紹介します。

PLLの種類

PLLは大きく分けてDSP等で出力周波数を制御するDigital PLLとAnalog PLLに分類されます。Analog PLLはFilterの構成の仕方で3つに分類してみました。近年のPLL ICはDigital PLLのみ、またはDigital PLLとAnalog PLLの組み合わせが多いと思います。

図1 PLLの種類

PLLの基本構成

一般的なAnalog PLLの構成は図2に示すように位相比較器、Low Pass Filter、Voltage Control OSC、1/N分周器で構成されます。位相比較器は、周波数位相比較器と記載されることもあります。

位相比較器に入力されるReference ClockはPLLの出力Clockと位相比較をおこない、比較結果をLow Pass Filterで平滑化しVCOの電圧制御端子に入力し発振周波数調整をおこないます。

図2 PLLの基本構成

 

次回は、位相比較器の動作について記載します。

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