おかわりコースターで飲食店DX | 重量センサーによるドリンク残量の検知が可能に!

ドリンクが残り少なくなったらお知らせ!

以前、重さによる在庫・残量の自動管理のソリューションをご紹介しましたが、今回はそのテクノロジーを使ってコースターを作ってみました! 飲み会などでビールやドリンクがなくなりそうなときにピカピカ光ってお知らせし、おかわりのチャンスを逃しません!

残量検知のおかわりコースター

筆者は接待などでも自分が楽しんでしまい、お客様のドリンクがないことに気づかないのですが、これがあれば安心です! お店側としても遠くからでも一目でわかるので、おかわり提案のチャンスも逃しませんね。

ちなみにおかわりコースターにはBluetoothを搭載しているのでスマホなどのアプリからどの席のドリンクがなくなりそうかも一発でわかります! 今回はこのソリューションがどのように可能になったのかをご紹介します。

飲食店DXとは何か? - デジタル変革の基本理解

近年、飲食業界では競争が激化し、売上を伸ばすためにさまざまな工夫が求められています。特に、居酒屋などの飲食店では、お客様の満足度を向上させるための取り組みが欠かせません。

飲食店業界は、デジタルトランスフォーメーション(DX)によって大きな変革の波に乗っています。飲食業界でのDXは、競争力の強化と顧客満足度の向上に直結します。たとえば、スマート注文システムの導入により、顧客は便利に注文でき、店側は効率的な運営が可能になります。スマート注文システムは通常タブレットやスマートフォンを使うことが多く、直感的なインターフェースを通じて迅速かつ簡単に注文できる点がメリットです。これにより、顧客満足度が向上し、リピート率の増加にもつながります。

本記事では、重量センサーの活用案の一例として、居酒屋でのおかわりを促進するための新しいアイテム、「おかわりコースター」についてご紹介いたします。注文するためのタブレットさえも必要ない、新たな顧客体験をもたらします。

おかわりコースターのデモ

居酒屋などの飲食店における売上増加や従業員の負担軽減を目的とし、テーブル上のおかわりが必要な状況をわかりやすく可視化する「おかわりコースター」の試作機のデモの様子をご紹介します。

「おかわりコースター」とは、飲み物が残り少なくなると搭載されたLEDによるイルミネーションで、おかわりのタイミングをスタッフに知らせるコースターのことです。重量センサーを搭載し、飲み物の量を計測することができます。これにより、お客様が飲み物をおかわりするタイミングを逃さず、スムーズなサービスが提供できるようになります。

デモ1:待機状態

重量センサーでドリンク残量検知

待機状態では水色に光るコースター、ここに満杯のグラスを載せると満杯表示の青色に変わります。

デモ2:グラスの中身を減らしてく

重量センサーでドリンク残量検知

グラスの中身が減ると、警告色に近づいていきます。半分程度に減らすと青色から黄色に変わりました。

さらに中身が減ると、光が赤色に変わり緩やかな点滅を繰り返しておかわりを促します。

デモ3:グラスのサイズ変更

グラスのサイズを変えても、グラスを自動認識して同様に動作します。紙コップからビールジョッキまで、重量の異なる容器を自動識別します。

重量センサーでドリンク残量検知

デモのまとめ

この残量検知機能付きのコースターは、重量センサーとマイコン、LEDなどの部品から構成されています。重量センサーはコースターの下に配置され、お客様がグラスを置くと、その重さを検知します。マイコンは重量センサーから送られてくる信号を解析し、LEDのイルミネーションで残りの量を表示します。また、この機器は1台で紙コップからビールジョッキまで幅広いグラス容器を自動判別して残量を検知します。

さらなる可能性として、この機器にはBluetooth搭載マイコンを活用しており、追加で開発を行うと無線でPCやタブレットと連携することが可能となります。複数のテーブルのドリンク残量を端末で一元管理することでさらなる効率化が見込めます。

未来を見据えた飲食店のDX戦略

AIやビッグデータのような最新技術を活用することで、飲食店はさらに顧客ニーズに応えるサービスを提供できます。たとえば、AIを用いて顧客の好みを分析し、パーソナライズされたメニュー提案をすることが可能になります。

おかわりコースターにAIを入れると、飲むペースが速い人に大ジョッキやピッチャーを提案してもらうなど、さらにユニークなシステムにも発展させられそうですね。

飲食業界にとってDX化は避けられない流れです。この変革を受け入れ、積極的に取り組むことで、業務効率の向上、顧客満足度の向上、そして長期的な競争力の強化が期待できます。未来の飲食店は、テクノロジーとヒューマンタッチの組み合わせによって、顧客に新しい食体験を提供し続けるでしょう。

まとめ

今回はわかりやすい用途としてドリンク用のおかわりコースターを作ってみましたが、他にも、

  • 薬の残量管理、飲んだかどうかの管理
  • 液体や粉末の洗剤などの残量アラーム(ブシュってなると困る!)
  • サブスクの水やドリンクサーバーのアラーム+ネット接続して自動発注


などなど色々なところで使えそうです。

マクニカのMpressionは、最先端のセンサーやAIテクノロジーを活用し、あらゆる産業の課題を解決するソリューションの具現化を行っています。重量センサーを活用したおかわりコースターは、飲食店の売上アップに効果的なツールとなりえます。お客様が残しているドリンク量をリアルタイムに把握できることで、適切なオーダーやおかわりの促進が可能となります。

おかわりコースターをヒントにした重量センサーの活用など、本ソリューションにご関心のある方はぜひお問い合わせください。

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店舗向けDXの他事例のご紹介

実例として、マクニカのオリジナル技術ブランドMpressionでは、重量センサーを使用して在庫・残量チェックを行うことが可能な「AIスマート棚」の試作機を開発しました。動画付きで公開しておりますので、こちらもぜひご覧ください。

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