はじめに
これまで第1話と第2話を通して車載Ethernet PHYとSwitchについてご紹介してきました。今回はPHY/Switchの評価に使用される弊社で販売しているメディアコンバーターの使用方法について記載します。
実使用例
PHY搭載のECUのケースでは1対1の通信で評価されます。
Switch搭載のECUのケースではメディアコンバーターを使用ポート数用意し、任意のルーティングの動作確認などが評価されます。
メディアコンバーターを使用することで100BASE-TX/1000BASE-T対応の評価機やPCを使用して評価することが可能です。

各モードの仕様、使用方法

各スイッチの仕様は下記のとおりです。
A:Auto negotiation ON : 有効 OFF : 無効
S : Speed ON : 1000M(Auto negotiation有効時は100/1000M) OFF : 100M
M : Master/Slave ON : Master OFF : Slave
Auto negotiation無効の場合
Auto negotiation無効の場合の使用ケースは以下の通りです。スピードが一致しないケースやMaster同士、Slave同士で接続するとLink upしません。

Auto negotiation有効の場合
次にAuto negotiation有効の場合の使用ケースです。
IEEE802.3bpではAuto negotiationの仕様として100M、1000Mを選択できるようになっています。本製品のAuto negotiationではAuto negotiation有効時のスピードはSスイッチがONの場合に100/1000M対応、SスイッチがOFFの場合に100M対応で動作します。
そのため、下記のような動作になります。
もし、Auto negotiation機能をご使用の際にLink upしない場合は下記のようなモードに問題がないかご確認ください。

Link upしない場合に確認すべき点
・メディアコンバーター、100/1000BASE-T1ポート接続先の設定
- Master/Slaveの設定
- スピードの設定
- Auto negotiationの設定
・100BASE-TX/1000BASE-Tの接続先
- 対向機はAuto negotiationが有効かつ100/1000Mを対応しているか
第1話 車載Ethernet PHYの記事はこちら
第1話はEthernet PHYの基本動作について説明しています。
第2話 車載Ethernet Switchの記事はこちら
第2話はEthernet Switchの基本動作について説明しています。