近年、自動車業界ではEV(電気自動車)、HEV(ハイブリッド自動車)、ADAS(先進運転支援システム)、AD(自動運転)など、過去例を見ない車のテクノロジーの進化により車両構造の大きな変革期を迎えています。

その変革に比例するようにCISPR25を代表とする車のノイズに対する要求も非常に厳しくなってきております。

このような状況下の中、今この記事をご覧いただいている皆様は車載ECUの電源設計においてこんなお悩みはお持ちではないでしょうか?

 

・ノイズレベルクリアのために、設計・評価工数が膨大になってしまっている。

・ノイズ対策のためのノイズフィルター部品がどんどん追加になってしまう

・それだけでは解決できずシールド追加が必要となり、結局コストが当初より増大してしまう

 

そんな数々の悩みを解決するのがアナログ・デバイセズのサイレントスイッチャー技術を持った製品です。

本記事は大きな設計課題となっている車載ECUに要求される低EMIの実現を容易にする、サイレントスイッチャーをご紹介します。

サイレントスイッチャーとは

サイレントスイッチャーとは、アナログ・デバイセズが提供する低EMIのスイッチングレギュレーターです。

サイレントスイッチャーシリーズのデバイスは全て、CISPR25 Class5のノイズ要求をデバイス単体でクリアしており、基板上のノイズ源となるスイッチングレギュレーターのノイズを最小限に抑えることが可能です。

サイレントスイッチャーの優れたEMI特性(出典:LT8614 データシートより抜粋)

低EMIを実現するサイレントスイッチャーの特徴

サイレントスイッチャーがどのように低EMIを実現させているか、ここでは代表的な特長を紹介します。

 

①ノイズの原因となる寄生容量を発生させる、ボンディングワイヤーを排除

サイレントスイッチャーシリーズでは、フリップチップ実装を採用し、ノイズの原因となる寄生容量を発生させるボンディングワイヤーを排除しました。

フリップチップ実装とはベアチップを、反転して実装する方法でワイヤーボンディング実装に対し下記のような優位点があります。

 

-ワイヤーボンディングに比べて配線長が短くなり、インダクタンス成分が少ない

-ワイヤーボンディングに比べて省スペース

-直接接続されることから、抵抗値が低く低損失を実現

フリップチップによるボンディングワイヤーの排除

②2つのホットループによる磁界閉じ込め

スイッチングレギュレーターの主要なノイズ発生源は、電流変動が最も大きいホットループです。

さらにこの経路にインダクタンス成分がつくとノイズ悪化に直結するため、ホットループはできる限り小さくすることがセオリーです。

サイレントスイッチャーではICの両端にVinを設け、ホットループを分割しています。またその分割された対称のカレントループが磁界を閉じ込め、レギュレーターから放射状に広がる磁場全体を大幅に低減し、その結果低いEMIを実現させています。

ホットループの分割
2つのホットループによる磁界の閉じ込め

サイレントスイッチャー製品のラインナップ

サイレントスイッチャーは車載アプリケーションでの採用を考慮し、高耐圧の製品ライナップが多く用意されており、

アナログ・デバイセズの主力製品として、日々新しいデバイスがリリースされています。

サイレントスイッチャー製品のラインナップ

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ここまでご紹介したサイレントスイッチャーについて、機能説明のハイライトと、評価キットを使用したデモンストレーションを

動画にまとめておりますのでご覧ください。

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