本記事ではアナログ・デバイセズ社の生体電位AFE（アナログ・フロント・エンド）に関して紹介します。

生体電位AFEのAD8233は、単極誘導心電図 (ECG) やその他の生体電位計測アプリケーション向けの統合シグナル・コンデショニング・ブロックで、動きやリモート電極の配置などによるノイズの多い条件下で小さい生体電位信号の抽出、増幅、フィルター処理をおこなうように設計されております。この設計により、超低消費電力 A/D コンバーター (ADC) や組込みマイクロコントローラーが出力信号を容易に収集できます。

通常、ECGフロント・エンドは個別部品で設計する必要があり、費用や設計時間がかかります。今回ご紹介するAD8233によって、こうした不要な費用や設計工数を削減し、最終製品を短期間で開発できるようになります。

また、AD8233は2.0mm×1.7mmという小型サイズであるため、簡単に装着できる小型/軽量のウェアラブル医療機器を設計できるようになります。さらに、動作寿命が長いことも心臓モニターの極めて重要な要素であり、継続的なモニタリングを保証し、再充電やバッテリー交換の中断なく、正確なデータを得るためにも低消費電力が必要になります。AD8233は、低消費電力を実現したAFEで、製品の動作寿命を大幅に改善することができます。