OIEにおける新機能「Okta Device API」を使ったデバイス管理が便利すぎた。

はじめに

Okta最新のプラットフォームであるOkta Identity Engine(OIE)において、Oktaにアクセスを行うデバイスの可視化、デバイス単位でのアクセス使用可否の制御管理が可能になりました。

具体的には、エンドユーザが自身のPC/モバイル端末へ「Okta Verify」をインストールすることにより、ユーザとデバイスを関連付けて制御管理することができるようになりました。また、登録されたデバイスのみアクセス許可することや、設定・登録した特定デバイスをリモートにて一時停止することができます。

デバイスの一覧表示(Okta管理者画面)

<デバイスの一覧表示(Okta管理者画面)>

特定ユーザに登録されたデバイス一覧表示(Okta管理者画面)

<特定ユーザに登録されたデバイス一覧表示(Okta管理者画面)>

登録デバイスの制御管理は、Okta管理者画面(GUI)に加えて、APIを用いても実施できます。Oktaでは、このデバイス制御管理のAPIを「Device API」と称しており、本ブログではこの「Device API」について詳細に紹介します。

なお、本記載のDevice APIの内容は2022年4月時点における情報を基にしており、今後アップデートの可能性があることを予めご了承ください。

Okta Device APIの一覧

Device API一覧は下記表の通りとなります。各項目の詳細について以降で説明します。

Device API一覧は下記表の通りとなります。各項目の詳細について以降で説明します。

1.デバイス一覧取得・特定デバイスの情報取得

デバイス一覧取得
“search”のクエリパラメータを用いることで、デバイス一覧の絞り込みが可能です。
具体的には「search=profile.platform eq "WINDOWS"」と指定することでWindowsデバイスの情報のみ一覧表示できます。

特定デバイスの情報取得のAPI
取得可能なデバイス情報は、デバイス一覧取得のAPIと同一となります。

【補足】デバイス情報取得可能項目
デバイス情報におけるprofile項目は下記表の通りです。弊社で検証したところ、デバイスによって取得可能な項目が異なっていました。そのため、デバイス毎に取得不可となる情報があることにご注意ください。また、登録可能デバイス(Okta Verifyをインストール可能デバイス)は、「Windows」「macOS」「Android」「iOS」です。

2.デバイスの無効化・有効化、一時停止・一時停止解除

デバイスの状態は下図の通り推移します。

デバイスの無効化・有効化、一時停止・一時停止解除

デバイスの「一時停止」と「無効」はどのような特徴があるのでしょうか?

[共通点]

  • デバイスで確立されたすべてのアクティブなセッションが強制終了
  • 新規セッションが確立不可

[相違点]

  • 「一時停止」の場合は、デバイスとユーザ間のリンクの影響は受けない
  • 「無効」の場合は、デバイスとユーザ間のリンクは解除され、有効化した際にユーザ側で再度の登録が必要

「一時停止」は、休職するユーザのデバイスへのアクセス権を一時停止して、後で再開する必要がある場合に便利で、「無効」は削除前の最終確認や使用不可(ブラックリスト化)とする場合に便利です。

また、デバイスを削除するには、「無効」から実施する必要があり、「有効」もしくは「一時停止」からは実施できません。

ここからは、デバイスの無効化・有効化、一時停止・一時停止及び削除のAPIコール時の状況についてみていきます。

デバイスの無効化
デバイスとユーザ間のリンクが解除されます。

デバイスの有効化
デバイスとユーザ間のリンクは解除のままとなり、ユーザ側で再登録が必要となります。

デバイスの一時停止
デバイスとユーザ間のリンクは維持されます。

デバイスの一時停止解除
デバイスとユーザ間のリンクは維持されているので、ユーザ側での再登録は必要ありません。

デバイスの削除
デバイスの状態が無効(Deactivate)時のみデバイスの削除が実施でき、無効以外の状態で削除のAPIコールを実施した場合は、エラーとなります。
デバイスの削除を実施すると、デバイスに関するすべてのプロファイルデータが削除され、復元不可となるため、ご注意ください。

まとめ

OIEにおける新機能「Okta Device API」についてご紹介しました。

これまではユーザ単位のみでしか実施できなかったことがデバイス単位で可能となりました。さらに、Device APIを用いて一括での管理ができます。また、Device APIとOkta Workflows機能を組み合わせて、「登録デバイス一覧取得及びCSVファイルへ保存」や「非管理デバイスをOktaへ登録禁止」等といった応用ができ、これまで以上にOkta利用の柔軟性が増したと感じています。

なお、Device APIとOkta Workflowsの応用例については、今後ご紹介しますので、どうぞ楽しみにお待ちください!

Okta Device API並びにその他Oktaに関しての疑問点、ご興味がございましたら是非弊社までお問い合わせください。

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株式会社マクニカ  Okta 担当

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