
Cato Networks
ケイトネットワークス
Cato Siteにおけるライセンスの考えを紹介
はじめに
Cato Cloudの導入をご検討いただく際に、「機能要件を満たすことが可能であるのか?」、「導入後のネットワーク構成はどのようになるのか?」など検討するための要素は多くあると思います。
検討要素のなかでもネットワーク構成やその後の運用に関わる点として、Cato CloudのSiteにおけるライセンスの考えについてご紹介いたします。
概要
はじめに、Cato Cloudにおける「Site(サイト)」は、ネットワークに接続された物理的または仮想的な拠点を指します。このSiteは、Cato Cloudを利用して広域ネットワーク(WAN)やセキュリティ機能を統合するための構成単位となります。
企業様の複数拠点(例えば、支社やデータアセンター、リモートオフィスなど)をSiteとして定義し、それらとCato PoPを接続することで通信を行うことが可能です。
SiteとCato PoPを接続するためには、各Siteの帯域に合わせたライセンスを付与する必要があります。
Siteに付与するライセンスには2種類のライセンスがあります。
- Pooled Licenses
同一リージョン内のSiteに帯域を分割して割り当てることが可能なライセンス
Pooledライセンス(総帯域ライセンス)とは? - Site Licenses
各Siteに固定の帯域を割り当てる形式のライセンス
Siteライセンスとは?
1.Pooled Licenses
Pooled Licensesでは、企業様全体でライセンスを共有することが可能であり、各Siteに対してライセンスプールからライセンスを割り当てていただけます。
Pooled licemsesの最小契約帯域は1,000Mbpsとなっており、同一リージョン内の拠点に、割り当てることが可能な帯域は最小で10Mbpsずつとなります。
メリット
- コスト効率:必要に応じてライセンスを分配することができるため、ライセンスプールを効率よく使用することが可能です。それにより未使用のライセンスを無駄にすることがありません
- 柔軟性:各Siteのリソースに応じてライセンスを再配分できるため、Siteでトラフィック負荷が変動した際にも対応が可能です。
デメリット
- モニタリングの運用負荷:複数拠点での運用のためにリソースのモニタリングを行う運用負荷がかかる可能性があります。
2.Site Licenses
Site Licensesは、特定のSiteごとにライセンスを適用する形式であり、企業の各拠点に対して個別にライセンスを割り当てていただけます。
ご契約いただけるSite Licensesは下記から選択いただけます。
25Mbps, 50Mbps, 100Mbps, 250Mbps, 500Mbps, 1,000Mbps, 2,000Mbps, 3,000Mbps, 5,000Mbps, 10,000Mbps
※中国やベトナム、モロッコにおいては2Mbps~1,000Mbpsで選択いただいた帯域をご選択いただけます
メリット
- 帯域の最適化:Siteごとにライセンスを適用するため、必要な帯域を最適化することが可能です。
- コスト管理:各拠点に必要なライセンスをご購入いただくため、コストが予測しやすく、管理も容易となります。
デメリット
- 過剰な帯域:小規模な拠点であっても、ライセンスを適用する必要があるため、コスト効率が悪くなる可能性があります。
特徴 | Pooled Licenses | Site Licenses |
ライセンスの割り当て | 企業全体でライセンスプールを購入し、必要に応じて分配 | 拠点ごとに個別にライセンスを購入 |
コスト管理 | 柔軟に使用可能だが、コスト算出が難しい | 拠点ごとに必要なライセンスを予測しやすいが、過剰なライセンスとなる可能性がある |
柔軟性 | 拠点ごとのリソースに応じてライセンスを割り当てることが可能 | 拠点ごとに固定のライセンスを選択 |
管理 | 集中管理が可能 | 拠点ごとに個別に管理が必要 |
ライセンス選定の例
Pooled LicensesとSite Licensesについて説明させていただきましたが、ここからは実際のライセンス例を挙げていきます。
3つの拠点にてCato Cloudの導入をご検討いただいている場合において、Pooled LicensesやSite Licensesでのライセンスの割り当てとしては以下となります。

Pooled Licensesの最小契約帯域である1,000Mbpsを契約し、実トラフィックに合わせたCatoの帯域を選択した場合には290Mbpsの余りがあります。
各拠点の物理回線の帯域や、実トラフィックの増加した場合においても、Catoの帯域を柔軟に変更できます。

Site Licensesの契約帯域は固定であるため、A拠点では実トラフィックに合わせて500Mbps、B拠点やC拠点ではSite Licensesに合わせて250Mbps、25Mbpsの帯域を選択しています。

Pooled LicensesやSite Licensesのほかにリモートユーザー用のZTNA Licenses(モバイルライセンス)もございます。
特定の拠点内においてはSite Licensesではなく、ZTNA Licensesを利用し、リモートユーザーとして各拠点へのWAN通信を行うことも可能です。
ZTNA Licensesを利用いただく場合には、Cato Clientをインストール可能な機器であるのか予めご確認ください。
サイトとZTNA (リモートアクセス) はどちらを使用すべきですか?
Cato Clientを使用する場合、同一セグメントを除くすべての宛先に対してCato Cloudを経由して通信を行う動作をとります。そのため、C拠点内にCato Clientをインストールすることができないプリンタなどの機器があり、異なるネットワークに属している場合には通信を行うことができない場合がございます。
その場合、特定の宛先を対象にCato Cloudを経由させず、直接インターネットやローカルネットワークに通信するようにできるSplit Tunnel Policy機能が搭載されており、下図のように特定のネットワークや、IPアドレスを対しての通信も可能です。

Split Tunnel Policy機能の詳細については以下のサイトを参照ください。
Split Tunnel Policy機能について
まとめ
各拠点のライセンスについては、現在の物理回線の帯域や、今後の増速などのさまざまな要因を考慮する必要がありますがコストやスケーラビリティに応じて柔軟に検討いただくことが可能です。
上記の選定例のように複数のパターンをご提示させていただくことも可能ですので、お気軽にお問合せください。
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