製品概要
Lattice Semiconductorが提供するMachXO5-NX TDQは、低消費電力かつ高いセキュリティ性能を兼ね備えたセキュア制御向けFPGAです。
特に注目すべき点は、ポスト量子暗号(PQC)アルゴリズムに対応したFPGAである点です。
量子コンピュータの進展により、従来の暗号方式では将来的に安全性が保てなくなる可能性が指摘されています。そのような環境変化に対応するため、MachXO5-NX TDQは「量子耐性」を強く意識して設計されています。
MachXO5-NX TDQがコンフィグレーション用のFlash内蔵タイプのFPGAである点もポイントです。
基板上でセキュリティの流れ(Security Chain)を考える際、どこを信頼の起点(Root of Trust)と置くかが極めて重要です。MachXO5-NX TDQはPQCアルゴリズムの使用により、将来にわたって安全に、セキュアに単独起動することができます。
そのため、ハードウェアRoT(Root of Trust)として機能できることが強みとなっています。
1. 搭載しているハードウェア・機能ブロック
MachXO5-NX TDQは、Multi-Bootに対応したコンフィグレーション用Flashメモリを内蔵しており、3つのコンフィグレーション領域を備えています。
これにより、複数のコンフィグレーションデータを格納することが可能であり、1チップでDual-Boot, Multi-Boot可能なデバイスとなっています。
2. PQCアルゴリズムを実装可能
MachXO5-NX TDQの最大の特徴は、CNSA 2.0およびNIST準拠のPQCアルゴリズムをサポートしていることです。以下がサポートしているPQCアルゴリズムになります。
ー LMS / XMSS
ー ML-DSA
ー ML-KEM
これにより、量子コンピュータによる攻撃に対しても高いセキュリティを実現できます。また、従来暗号との併用も可能なため、移行期のハイブリッド暗号システムにも適しています。
3. クリプトアジリティ(Crypto-Agility)
MachXO5-NX TDQは、将来の暗号規格に対応するため、以下の機能を備えています。
ー フィールドでのアルゴリズム更新
ー ロールバック防止
ー PQCと従来暗号の共存
これにより、長期運用する機器においても、規格更新や脅威の進化に柔軟に対応できます。
4. ハードウェア Root of Trust
MachXO5-NX TDQは、デバイスレベルでのセキュリティを実現するため、以下の機能を備えています。
ー シングルチップのセキュアブート
ー デバイス固有ID
ー ビットストリーム暗号化・認証
ー インターフェース(SPI,I2C,JTAG)ロック
これにより、デバイス起動から動作中までの全体にわたり、信頼性の高いセキュリティ基盤を実現します。
パッケージラインナップ
まとめ
MachXO5-NX TDQは、従来のFPGAの枠を超えた「次世代セキュリティプラットフォーム」と言えます。
- PQCアルゴリズムをサポート
- クリプトアジリティにより将来対応可能
- ハードウェアRoTによる強固なセキュリティ
- 低消費電力で幅広い用途に対応
量子時代を見据えたシステム開発において、MachXO5-NX TDQは非常に有力な選択肢です。
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