Double Pulse Evaluation Board

SiCやGaN、IGBTなどのパワーデバイスを使いこなすには、デバイスの特性を理解することが非常に重要です。実際のパワーデバイスをスイッチングさせ、その時のスイッチング損失やリカバリー特性、電圧・電流のオーバーシュートなどを事前に正しく観測することは、実際にアプリケーションの開発におけるトラブルを事前に防ぐことができる可能性があります。

そのため、実際のアプリケーションや基板に実装する前に、ダブルパルステストを実施して、これらの過渡現象を事前に観察することは非常に重要です。データシートに記載されている値はとある条件での代表値にすぎず、任意の動作条件(電圧・電流)で測定できるダブルパルステストは、データシートの値だけでなく実際のアプリケーションの条件下においてどのようなふるまいをするのかを観測可能にします。

マクニカでは、パワーデバイスメーカー各社が標準的にリリースしているTO-247の3ピンもしくは4ピンのデバイスを共通のボードで評価できるように、汎用性の高いダブルパルステストボードを開発しました。お客様の測定器環境の違いにも配慮し、複数種類の電圧センシング用プローブ、電流センシング用プローブが接続できるように設計されています。

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ダブルパルステストとは

ダブルパルステストとは、ハーフブリッジ回路に誘導性負荷を接続し、任意の電圧を印加し、パルスを複数回印加することによって、誘導性負荷に流れる電流値をコントロールし、任意の電圧・電流時のスイッチング特性を観測します。

製品の特長

本ボードは、SiC FETなどのパワー系スイッチングデバイスの評価で一般的なダブルパルステストをおこなう目的で設計されています。ハーフブリッジ回路の構成で、必要なゲートドライバや電源回路を搭載済みです。各種プローブや電流センサーにも対応しています。

  • 最大 1700V、150Aのダブルパルステストに対応
  • TO-247-4L , TO-247-3Lに対応したスルーホールを準備
  • +12V単一電源で動作
  • 調整可能なゲート駆動用絶縁電源を搭載(~25V/ツェナーダイオードの選択による)
  • ゲート駆動のゼロバイアスまたは負バイアスをジャンパーで設定可能
  • ミラー・クランプ 内蔵のドライバICを採用
  • VDS,VGSのプロービングに光絶縁プローブ用のコネクタ、プローブコンタクトを搭載
  • 電流センサーにCT、コアキシャル型シャント抵抗、ロゴスキーコイルを使用可能

ブロック図

紹介動画(約7分)

お問い合わせ


本ボードはダブルパルステスト専用に設計されています。連続通電は想定されていません。また、弊社では測定環境を持っていないお客様向けに評価サービスを提供することも可能です。評価サービスをご希望されるお客様は、ぜひお問い合わせください。

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