エッジデバイスにおけるデータ管理の最適解
2023年11月15日~17日にパシフィコ横浜で開催された「EdgeTech+ 2023」に、Tuxera Japan株式会社とマクニカが共同出展しました。本展示会のテーマであるエッジコンピューティングはさまざまな目的で導入が進んでいますが、端末のフラッシュメモリーに保存された重要なデータの管理に課題をお持ちの方が増えています。
今回、マクニカとして初めての出展となったTuxera社は、組込みファイルシステム、フラッシュ管理、ネットワークに関連したソフトウェア開発企業でフィンランドに本社を置いています。日本ではまだあまり知られていませんが、Tuxera社のファイルシステムは製品の信頼性とパフォーマンスを向上させ、データの破損によるビジネス上のリスクを軽減することができる特長があり、重要なデータを取り扱う様々なアプリケーションにおいて世界中で採用されている実績があります。
本展示会でTuxera社の製品に興味を持っていただいた方には振り返りとして、また、ご来場されなかった方にはTuxera社について知っていただけるように、イベントレポートを公開させていただきます。是非最後までお読みください。
電源断に強いファイルシステム
展示内容
ブースではTuxera社ファイルシステム・デバイスドライバーのラインナップをアプリケーション・ハードウェア別にご紹介しました。加えて、3つの代表的なソフトウェア製品のデモンストレーションを通してファイルシステム導入の重要性を体験いただきました。
- 外付けストレージ向けファイルシステム保護「GravityCS by Tuxera™」
- 内蔵ストレージ向けファイルシステム保護「Tuxera Reliance Edge™、Reliance Nitro™」
- NORフラッシュ向けデータ制御簡易化「Tuxera Reliance Sense™」
外付けストレージ向けファイルシステム保護「GravityCS by Tuxera™」
・製品名:GravityCS by Tuxera™
・デモンストレーション概要:
Tuxera社のファイルシステムを使う事で電源断が発生してもデータ破損が無いことを確認いただけるデモンストレーションをご紹介しました。Linux OS環境でUSBに対してTuxera社のファイルシステムである「GravityCS by Tuxera™」をマウントした環境を構築し、FIOというアプリケーションを用いてUSBに対する書き込みを実施しました。
書き込み中にUSBの活線挿抜を行うことにより電源断を再現しています。USBを抜いた状態ではデータ書き込みは中断しますが、再度挿入時にデータ破損が無いことを確認できるという内容でした。
オープンソースファイルシステムにおいても、意図的にファイルシステム破損を起こすことは難しいですが、仮に量産アプリケーションにてファイルシステム破損が発生した場合にメモリー内部に格納しているデータが読み出せないなどの事象を招いてしまいます。システム上ソフトウェアの電源断対策を考慮に入れることは重要な要素です。
・製品概要及びデモンストレーション資料
当日、ブースで配布した資料のPDFファイルがご覧いただけます。
内蔵ストレージ向けファイルシステム保護「Tuxera Reliance Edge™、Reliance Nitro™」
・製品名:Tuxera Reliance Edge™、Reliance Nitro™
・デモンストレーション概要:
Tuxera社のファイルシステムを活用することによりデータ整合性が確立されることを確認できるデモンストレーションを実施しました。Tuxera社のファイルシステムとオープンソースのFAT環境それぞれにおいて電源断を行いました。Tuxera社のファイルシステムでは電源断が発生した時点の最新データを確立しているためデータ破損がありませんが、オープンソースでは書き込み前と書き込み後のデータが混在していることが確認できます。Reliance Seriesのファイルシステムでは、クロスリンクやリンク切れ等による破損を招くことはなく、データ整合性がファイルシステム上で確立されている仕様になっています。
書き込み方法の詳細はこちらの記事をご参照ください。
・製品概要及びデモンストレーション資料
当日、ブースで配布した資料のPDFファイルがご覧いただけます。
NORフラッシュ向けデータ制御簡易化「Tuxera Reliance Sense™」
製品名:Tuxera Reliance Sense™
デモンストレーション概要:
データ制御の簡易化を確認いただけるデモンストレーションを実施しました。本ソリューションではウェアレベリングをReliance Sense™上で実行するため、ソフトウェア設計者は意識せずにNORフラッシュを制御できることが特長です。デモンストレーションではウェアレベリングの分散化を体験いただくことができます。
NORフラッシュにおいては、多くの場合、ブート用のデバイスとして使用しますが、ログデータ等の書き込みを実施している場合、プログラム動作やイレース処理の制御が必要不可欠となります。このような動作はNORフラッシュの仕様を考慮に入れ実行する必要があります。NORフラッシュの仕様を考慮に入れReliance Senseに制御を一任できるところが本製品の特色の一つです。
・製品概要及びデモンストレーション資料
当日、ブースで配布した資料のPDFファイルがご覧いただけます。
来場者の声
デモンストレーションをご覧いただいたお客様からは
「今までハードウェアでの電源断対策は行っていたがファイルシステムで対策が出来ることを初めて知った。社内で関係者交えてすぐに検討したい。」
「メモリーに保管されたデータは壊れるものだという前提で対策を取っておく必要性が理解できた」
「このような便利なソフトウェアがあるならすぐに使ってみたい」
など、たくさんの方にファイルシステム導入の重要性を理解いただくことができました。
EdgeTech+ 2023とは
EdgeTech+は「エッジテクノロジーに新たなプラスで加速するDXと事業変革」をコンセプトにした展示会であり、エッジのコア技術と応用分野、それらを踏まえて事業変革するための要素技術を盛り込んだイベントです。
名称 |
EdgeTech+2023 |
日時 |
2023年11月15日(水)~11月17日(金) |
会場 |
パシフィコ横浜(展示ホール/アネックスホール) |
主催 |
一般社団法人組込みシステム技術協会 |
Tuxera社ファイルシステム・デバイスドライバー製品詳細
電源断が発生した際のデータ保護やフラッシュメモリーの高速化・長寿命化を実現するため、Tuxera社のファイルシステム・デバイスドライバーを採用することで、製品/システムの信頼性とパフォーマンスを向上させ、データの破損によるビジネス上のリスクを軽減することができます。
以下のページより製品の詳細をご覧いただけます。
お問い合わせはこちら
本イベントレポートで紹介したデモンストレーションをご覧になりたい方、データ保護や電源断対策についてのお困りごとやTuxera社のファイルシステムについて詳細を知りたい方など、ご要望がございましたら是非こちらよりお気軽にお問い合わせください。