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タッチセンサ搭載機器が一般的になる時代へ

静電容量センサを利用したタッチセンシングの技術はますます一般的になっており、家電製品だけでなく、セキュリティ機器や産業機器にも搭載されています。既存の機械式ボタンから、静電容量のタッチセンシングに置き換えるメリットは、以下のようなものがあります。

静電容量のタッチセンシングを採用するメリット

  • 摩耗による劣化の考慮が不要
  • デザインの自由度が高い
  • スイッチだけでなく、スライダやホイールといった利用も可能


このようにメリットも多々ありますが、以下のような弱点もあるため、どのようなアプリケーションにも採用できるというわけではありませんでした。

静電容量のタッチセンシングが持つ弱点

  • 外来ノイズや静電気放電(ESD)などの影響を受けやすい
  • 水や油などが付着すると誤作動が起こるため、厳しい環境条件の下での利用が難しい
  • 消費電力が大きくなってしまう


今回は、このような弱点を克服するTexas Instruments社(以降TI社)のマイコンに搭載された技術について紹介します。

CapTIvate™ テクノロジの特長とは

CapTIvateテクノロジは、MSP430マイコンシリーズの一部の製品に内蔵された、静電容量をデジタル値に変換するペリフェラルです。容量の変化に対して高い感度を持つため、CapTIvateテクノロジは金属オーバーレイもサポートし、その場合は容量の変化から金属オーバーレイのたわみを測定します。

CapTIvateテクノロジを搭載したマイコンの特長は以下の通りです。

  1. IEC61000-x 認証取得済みでより高いノイズ耐性を提供
  2. 3Dジェスチャや手袋を装着しても使用可能
  3. 必要な時だけCPUが動作するため超低消費電力を実現
  4. プログラムを書かずにGUIを使った静電容量性センサの製作や構成、調整が可能


それぞれの特長について解説していきます。

1. IEC61000-x 認証取得済みでより高いノイズ耐性を提供

CapTIvateテクノロジを搭載したマイコンは、IEC 61000-4-6 RF イミュニティ適合認証取得済ソリューションを提供する静電容量性タッチ・マイコンです。

周波数ホッピングやゼロクロス方式をハードウェアで提供、堅牢な検出機能を実現しています。
また、ソフトウェアの面ではオーバーサンプリング、デバウンス、ACノイズのフィルタで誤検知を最小限に抑えます。さらに、EMC標準規格に準拠した包括的なリファレンス・デザインを提供しています。

2つの静電容量方式に対応

CapTIvateテクノロジは、自己容量、相互容量どちらの静電容量方式にも対応しています。

それぞれの検出原理について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
水滴が付いてもタッチ検出可能!2つの静電容量方式とは

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出典:Texas Instruments -トレーニングビデオ-「CapTIvate™ テクノロジ搭載マイコンで最新機能を体感」

2. 3Dジェスチャや手袋を装着しても使用可能

なぜ手袋をするとタッチを検出できないのか

一般的に、静電容量でのタッチ検出は、センサ電極の静電容量の変化でタッチを検出していますので、手袋を装着することで導電性が低下するとタッチを検出しにくくなることが知られています。

手袋をした状態でもタッチを検出させるには?

手袋でも反応するためには、下記のような構造を作って、2枚の板間の静電容量の変化を検知することで実現しています。自己容量の静電容量式タッチ・システムでは、センサ・パッドが平行板コンデンサの一方の側を形成し、ユーザーの指がもう一方の側となりますが、指の代わりに導電性のオーバーレイ素材を使用し、それを静電容量式タッチセンサの上に浮かせて固定することで、測定対象コンデンサのもう一方の板を形成します。

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出典:Texas Instruments - アプリケーション・レポート 『CapTIvate™テクノロジを搭載したMSP430™マイコンによる、金属を通した静電容量式タッチ』

また、この仕組みは手袋だけでなく、厚いガラス/プラスチック/金属保護層の透過、湿気/汚れ/油の多い条件下での動作も可能です。

詳細は、下記のリンクの5ページ ”1.2 金属を通したタッチ・アプリケーションに利用するテクノロジ”を参照ください。
CapTIvate™テクノロジを搭載したMSP430™マイコンによる、金属を通した静電容量式タッチ

3. 必要な時だけCPUが動作するため超低消費電力を実現

タッチセンサに導体が触れる直前までCPUを停止できる

CapTIvateテクノロジ採用のマイコンでは、基本的なノイズフィルタ処理を含め、タッチ検出まで一連の処理を専門に処理する専用のハードウェアIP(CAPTIVATE-IP)を搭載しており、タッチセンサに導体(手や指)が接近してくる直前までCPU停止を維持、タッチ検出後に処理が必要な期間だけCPUを動作させる仕組み(wake-on-touch)により、超低消費電力を実現しています。

詳しくはこちらで図解していますのでご覧ください。
CapTIvate wake-on-touchで超低消費電力

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wake-on-touch 動作イメージ

4. プログラムを書かずにGUIを使った静電容量性センサの製作や構成、調整が可能

TIではCapTIvate デザイン・センター GUI というツールを提供しています。

このツールには、MSP430 CapTIvate マイコンを使用して静電容量式タッチパッドの設計の簡素化と迅速化を実現するためのツール、資料、サンプル・ソフトウェアが付属しています。

CapTIvate デザイン・センター GUI を利用してできること

静電容量式ボタン、スライダ、ホイール、近接センサをワークスペースにドラッグ・アンド・ドロップし、GUI を使用してコードの生成、設計の構成、チューニングをリアルタイムで実行することができます。

用途に応じて様々な使い方をご紹介していますので、詳しくはこちらをご覧ください。
CapTIvate タッチ感度をGUIで簡単チューニング
CapTIvateで水気があっても簡単チューニング その1
CapTIvateで水気があっても簡単チューニング その2

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CapTIvate デザイン・センター 利用イメージ

CapTIvateテクノロジを搭載したマイコン

今回ご紹介したCapTIvateテクノロジを搭載したマイコンは、以下の6種類がございます。TI社の超低消費電力マイコンMSP430FRシリーズであり、不揮発性で高速書き込みが可能な次世代メモリFRAMを搭載しています。

ローコストなアプリケーションには、MSP430FR2512と、MSP430FR2522がおすすめです。また、MSP430FR2633は、後述の開発キットに含まれている製品です。

製品型番 MSP430FR2512 MSP430FR2522 MSP430FR2532 MSP430FR2632 MSP430FR2533 MSP430FR2633
FRAM/RAM 8KB/2KB 8KB/2KB 8KB/1KB 8KB/2KB 16KB/2KB 16KB/4KB
ボタン数 最大 4 最大 16 最大 8 最大 16 最大 16 最大 64
静電容量性センシングの I/O 4 8 8 8 16 16
センシング・ブロック 1 2 4 4 4 4
パッケージ 16 ピン TSSOP
20 ピン QFN
16 ピン TSSOP
20 ピン QFN
24 ピン QFN 24 ピン TSSOP と DSBGA 32 ピン TSSOP と QFN 32 ピン TSSOP と QFN 24 ピン DSBGA

CapTIvate開発キット:MSP-CAPT-FR2633

CapTIvate開発キットは、CapTIvate 静電容量式タッチ技術を搭載した MSP430FR2633マイコンを評価するための、包括的なプラットフォームです。

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MSP-CAPT-FR2633

開発キットに付属している6つのボード

本開発キットには下記ボードが含まれており、静電容量式ボタン、スライダ、ホイール、近接センサの評価が可能です。

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MSP-CAPT-FR2633の付属ボード

製品や技術に関する問い合わせはこちら

いかがでしたでしょうか。今回は従来の静電容量タッチセンシングの弱点を解消する、TI社のCapTIvateテクノロジについてご紹介しました。

本記事でご紹介したCapTIvateテクノロジやTI社の製品に関する詳細な情報をお求めの方は、ぜひこちらからお問い合わせください。

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CapTIvateで水気があっても簡単チューニング その2
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CapTIvateの記事一覧
センサとは何か?電子化、IoT化のための基礎知識

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MSP CapTIvate MCU Development Kit MSP-CAPT-FR2633

メーカーサイト/その他関連リンクはこちら

静電容量式センシング・マイコン 概要
CapTIvate テクノロジガイド(英語)
CapTIvate™ テクノロジ搭載MSPマイコン・トレーニング・シリーズ 動画
最新のトレーニング動画はこちら(英語版)