現在、主流となっている“水晶発振器”のOCXOが抱える“課題”

OCXO(恒温槽付発振器)は、発振器の中でも特に周波数偏差/精度に優れたクロックです。
通信インフラ、放送機器、測定機器、医療機器、無線など、高機能かつ高品質が求められる市場でニーズがあります。
システムのクロックとして最も精度を求められるため、それだけ設計の難易度も高く、工数もかかります。

そういったリソースの観点から、「OCXOは、昔から主流となっている水晶発振器のものが流用され、
社内で登録のある製品をそのまま基板に実装することが多い」と、よくお客様からお聞きします。
そのような事情から、現状多く使われている水晶発振器のOCXOですが、以下のような課題を抱え、
「多くの設計現場において、それが頭痛のタネとなっている」という実情があるようです。

 

   ①莫大なコスト

   ②性能や特性に妥協しないといけない(以下、例)

          - 周波数温度特性

          - ホールドオーバー性能

          - エージング特性

   ③サイズが大きい。高機能化に伴い他の実装部品も増え、許容できないレベルになっている

   ④オンオフ回数に上限がある

OCXOの新規検討には、SiTimeがおススメの理由

上記で挙げた水晶発振器が抱える課題は、SiTimeの“OCXO”、もしくは“高精度TCXO”製品に置換えれば解決することができます。 

※ ここでいう「置換え」は、同じ基板の上でピンコンパチ部品に載せ替えるようなイメージではないので、念のためご留意ください。

      レイアウト変更を伴い基板変更することになる可能性が高く、あくまでも新規設計時に新しくご検討いただくことをおススメします。

 

SiTimeOCXOの新シリーズEpoch Platform SiT5801」のおススメできる4つのポイントを以下にまとめました。

おススメできる理由1: 優れた周波数安定性

周辺温度変化に対して、以下通り非常に優れた周波数温度特性(dF/dT)を誇ります。

おススメできる理由2: 経年劣化耐性

±0.08 ppb/日  となり、一般的な水晶ベースのOCXO比 → 1/3 くらいのスペックです。

おススメできる理由3: 小型サイズ

SiT5801 のサイズは、9mm x 7mm × 3.73mm です。

[一般的な水晶発振器のOCXO比]フットプリント1/9、高さ1/3 程度のサイズとなります。

おススメできる理由4:優れた耐環境性能

言わずもがなですが、MEMS発振器ならではの温度特性、耐衝撃振動への耐性も魅力の一つです。

OCXOが使用される製品の一例として通信インフラ・基地局が挙げられますが、外気温の変化だけでなくあらゆる振動や衝撃に対しての耐性も加味する必要があります。


[参考情報]
     -SiTimeのOCXOの新シリーズ「Epoch Platform SiT5801」製品の詳細は コチラからご確認いただけます。

     - OCXOご検討の際のFAQ(よくある質問集) サイタイムのメーカーサイトに飛びます

     - MEMS発振器は水晶発振器に比べて何が優れている?

     - OCXO製品に関するお見積り・お問い合わせ

OCXOからTCXOへ置き換える選択肢もアリ

SiTimeの高精度TCXOは、既に一部の水晶発振器のOCXOの仕様を実現する製品がラインナップされています。

仕様さえ満たせていれば、よりシンプルな設計を行うことが可能です。

実際に「OCXOほどの精度は必要ないが、昔の回路図にデカい水晶発振器が載っていた…。」というお客様もいらっしゃいました。

 
“SiTimeのMEMS発振器” TCXOと “水晶発振器” TCXOの特性比較をわかりやすく解説したYouTube動画もございます。ぜひご視聴ください。
(同じ基板に実装された両製品の温度特性、耐振動衝撃性能、電源ノイズ耐性などの各テストの様子をご覧いただけます)
▶ 比較テスト動画を視聴する

最後に

本記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。OCXOの設計時に迷われた際には、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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