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IGBTからSiC-MOSFETへ変更するとき、ゲートドライバーも高CMTIに変更しよう!

はじめに

コンバーターやインバーター電源に使用しているパワー素子をIGBTからSiC-MOSFETへ変更するとき、あわせてゲートドライバーも高CMTI製品に変更しておきませんか?
本記事では、なぜ高CMTIの製品に変更するべきか説明します。

パワー素子の変更目的

スイッチング損失が低減できることから、スイッチング周波数を現行構成より高めることで、電源サイズの小型化などにメリットがあります。

変更時の注意点

一般的にIGBTSiC-MOSFETではゲート特性が異なるため、駆動電圧や駆動電流やUVLO、またDesatClampなどの保護・補助機能にも注意する必要がありますが、IGBTとSiC-MOSFETではdV/dt特性にも差があります。

例)
ターンオン時のdV/dt@25℃
IGBTは約2.5V/ns
SiC-MOSFETは約10V/ns

ターンオフ時のdV/dt@25℃
・IGBTは約7V/ns
SiC-MOSFETは約13.5V/ns

下図、波形からも分かるように、SiC-MOSFETのdV/dtはIGBTのdV/dtよりとても速い(大きい)です。

IGBTおよびSiC-MOSFETのスイッチング波形
IGBTおよびSiC-MOSFETのスイッチング波形

IGBTもSiC-MOSFETも、ゲート抵抗値によってdV/dtは変わるので、仮にSiC-MOSFETのゲート抵抗値を大きくすれば、IGBTと同レベルの遅い(小さい)dV/dtとなる可能性はあります。
しかし、その場合はスイッチング周波数を上げ難くなり、IGBTからSiC-MOSFETに変更するメリットが得られ難いです。

よってSiC-MOSFETを高い周波数で使用するために、速い(大きい)dV/dtで使用し、dV/dtにあわせて最適なCMTI能力を保有したゲートドライバーに変更する必要があります。(CMTICommon Mode Transient Immunity

CMTIが不足している場合

上の右図に示したように、ゲートドライバーのCMTIが不足している場合、オフの指示が出ているにも関わらず、オンのままになってしまい、左図のようなブリッジ回路においては、ハイサイドとローサイドのスイッチが両方オンになってしまいます。

SiC-MOSFETを使用した場合のdV/dtとCMTIの計算

例)バス電圧400V10%-90%320Vで、立ち上がりや立ち下り時間を10nsで使用する場合、
         dV/dt32V/ns(typ)=32kV/us(typ)となり、要求されるCMTI32V/ns(typ)以上です。

上記のような場合には、ゲートドライバーのばらつきや、システムの外部要因などを考慮して、少なくとも150V/ns以上のCMTIを保有したゲートドライバー製品への変更をおすすめしています。
(SiC-MOSFETだから150V/ns以上必要な訳ではなく、使用するdV/dt条件に依存します)

さいごに

オンセミ社のゲートドライバー製品、NCP51752CMTI200V/nsの製品です。
下記NCP51752のデータシートもあわせて確認してください。
NCP51752のデータシート

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