3回目はBluetoothモジュール認証(1回目記事のNo.2)に関して説明します。

Bluetoothモジュールベンダ側で取得する項目となりますが、お客様にも関係する点ですので、説明します。

副題の答えは、「Bluetooth5.0認証済モジュールはBluetooth部分に限定しても、サポートされる機能は同一とは限らない」となります。

こちらの理由も説明いたします。 

Bluetoothモジュールの認証観点の位置付け

Bluetoothに関わる製品はBluetooth SIGが定める、以下7種類のどれかに分類されます。

End ProductがSW, HW全てBluetooth仕様を満たしたカテゴリーとなり、End ProductのQDIDを使用することで、テスト不要で認証が可能です。

詳細は以下Bluetooth SIGウェブページをご参照下さい。

Qualification Process with No Required Testing

 

BluetoothモジュールはEnd Productに該当するため、第2回で説明したように、テスト不要でウェブ上での申請で登録が完了します。Microchip社 Bluetoothモジュールは問題ございませんが、一部の市販Bluetoothモジュールでは、安価であるものの、お客様がBluetoothスタックなどの開発を行うことを前提とし、認証の際にもテストが必要となる、Bluetooth Component Product等に該当するモジュールがございますので、ご注意お願いします。

 

Bluetoothに関わる製品の分類

1. Bluetooth End Product (Bluetoothモジュールが該当)

2. Bluetooth Host Subsystem Product

3. Bluetooth Controller Subsystem Product

4. Bluetooth Profile Subsystem Product

5. Bluetooth Component Product

6. Bluetooth Development Tool

7. Bluetooth Test Equipment

 

BLUETOOTH CORE SPECIFICATION Version 5.2 | Vol 0, Part B page 87

同じBluetooth Core Version (Bluetooth5.0など)でも差異が生まれる理由

Bluetooth仕様には必須(Madatory)、オプション(Optional)項目があり、オプション項目の対応有無により、Bluetooth5.0認証済モジュールでも差異が生まれます。

 

比較的分かり易く、通信速度・距離に関わるため重要なPHYを例に、必須・オプション項目を挙げますと、従来の1Mbps PHYが必須項目、Bluetooth5.0で追加された2Mbsp PHY(通信速度向上)や、Coded PHY (通信距離向上)はオプション項目となります。

 

Bluetoothモジュール選定の際には、必要な機能がサポートされているか、ベンダへの確認をお勧めします。弊社へお問合せ頂ければ、ユースケース上オプション項目が必要か、Microchip社の各Moduleでサポートされているかをお答えすることが可能です。

 

  LE 1M LE Coded S=2 LE Coded S=8 LE 2M
通信速度 1Mbps 500kbps 125kbps 2Mbps
Bluetooth認証要件 必須 オプション オプション オプション
概要 デフォルト 通信距離 公称2倍 通信距離 公称4倍 通信速度 公称2倍

Bluetooth認証要件:PHYでの例

BLUETOOTH CORE SPECIFICATION Version 5.2 | Vol 6, Part A page 2829

以下Bluetooth SIGウェブページで「Core」で検索することで、最新仕様Bluetooth5.2仕様書をダウンロード可能です。

Specifications List 

本記事は、2021年2月時点での情報に基づいており、最新情報はBluetooth SIGウェブページでご確認をお願いします。
Bluetooth SIGウェブページのリンクが切れている場合は、下線青色表示のリンク元タイトル名でウェブ検索をお願いします。

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