PCIe SWとは

Peripheral Component Interconnect express略してPCIe。この名前をマザーボードのコネクター部で見たことがある人も少なくないかと思います。この規格を使用したPCIe Switchというものをご存じでしょうか?

PCIe SWは元をたどればCPUからメモリーへアクセスするための規格でしたが、現在ではサーバーやストレージに使用されることが多くなっています。現在では高速通信に興味を示していなかった業界内でも、高精度のカメラや5Gの出現など、データの大容量化が進み必然的に高速通信に注目が集まっています。本記事ではPCIe SWの基本的な機能や特徴についてにフォーカスしながら順に解説していきます。

PCIe SWのメモリー空間とコンフィグ空間について

第二回ではPCIe SWへTLPで通信を行った際の通信内容の軸となるメモリー空間(Memory space)とコンフィグレーション空間(Configuration space)について解説していきます。前回ではPCIe SWはHostから発信したデータを下流のエンドデバイスに分配(Switching)する機能が中心と解説しました。データの分配をさせるにはHostからPCIeSWを経由してEPへアクセスするための設定を行う必要があります。PCIe SWはTransaction Layer Packet(TLP)を用いてこれらの設定を行います。

このTLPにより設定される項目にメモリー空間、コンフィグ空間、I/O空間、メッセージ空間が存在します。4つの空間について下記に簡単にまとめます。

-メモリー空間: CPUがデータを読み出したり書き込んだりするために使用される領域になります。実質的なデータの転送を担っています。

-コンフィグ空間:通信のパラメーターの設定、レーン幅の設定、通信ステータスの通知、TLP受信エラーの通知を行うために使用されます。

-I/O空間:I / Oマップされた場所との間でデータを転送するために使用されます。主にレガシーのデバイスとの互換性を確保するために存在します。

-メッセージ空間:割り込みの要求などに使用されます。PCIやPCI-Xでは専用の線が存在しました。

第二回ではPCIeSWのTLP内のメモリ空間とコンフィグ空間について簡単に解説しました。第三回の記事でも引き続きPCIeSWの基礎について解説していきます。

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