こんにちは、マス男です。

自分で基板配線をする時に欠かせなかったのがマルチメータでした。基板の電流・電圧を測定したり、オープン・ショートを調べるときに使用しました。しかし、 FPGA を搭載した基板でマルチメータを使用するときには注意が必要だったのです。

LED が点灯しない…

製作実習では7セグメント LED を制御して時計を実現するボードを製作しています。 Low アクティブで7セグメント LED が点灯する仕様です( 図1,図2 )。

図1.FPGA が High を出力= LED が消える   図2.FPGA が Low を出力= LED が光る

 

しかし、7セグメント LED が仕様通りに点灯しませんでした。

電圧を計測すると、なぜか、FPGA が Low ( IO ピンが 0V を示す)にもかかわらず、図2に反して、7セグメント LED の一部が消えたままでした。

マルチメータで点灯しない LED に接続された FPGA IO ピンと基板 GND 間の導通チェックを行いました。ブザー音が鳴らなかったので断線していると思い、この事実を先輩に相談しました。

 

マス男 : 「 FPGA の IO ピンと基板 GND が断線しているようで...」

 

先輩 : 「まず、FPGA に導通測定して大丈夫なのか、マルチメータの仕様は確認したの?」

 

マス男 : 「あ、すみません、確認していませんでした。なにを確認するのですか?」

 

先輩 : 「マルチメータを導通チェックモードにした時、プローブ両端子電圧が FPGA の絶対最大定格を超えていないかだよ。」

 

確認したところ、マルチメータの導通チェックモードにしたプローブ両端子の電圧は 7V であり、絶対最大定格の電圧を超えていました。。

今回使用した Cyclone® IVの絶対最大定格は、4.2V です。

 

先輩 : 「 FPGA の IO ピンに絶対定格以上の電圧がかかったり、FPGA 内に大電流が流れたりするのは破損の原因であり、FPGA ボードでマルチメータを使用するときは注意しましょう。」

 

マス男 : 「 IO ピンが 0V を示した時、GND による 0V なのか、オープンによる 0V なのかはどうやって調べるのですか?」

 

先輩 : 「半導体の電流電圧特性はカーブトレーサで測定するんだよ。」

学んだこと

・マス男が使用したマルチメータの導通チェックモードにした時のプローブ両端子電圧は絶対最大定格の電圧を超えていたのでマルチメータで測定するのは間違いだった


・FPGA の IO ピンに絶対最大定格以上の電圧がかかったり、FPGA 内に大電流が流れたりするのは破損の原因であり、FPGA ボードでマルチメータを使用するときは注意が必要である

LED が点灯しなかった原因はカーブトレーサで究明します!

マス男の FPGA 基板制作6に続く... )