見守り×防犯のIoTシステム

技術の発展によって、私たちの生活はより豊かなものになっています。様々な分野でDXが進み、今後ますますその勢いは増していくでしょう。介護はDXが望まれる分野の一つです。日本では高齢化が加速しており、高齢者の一人暮らしが今後も増加することが予想されています。

今回は、高齢者の一人暮らしを見守ることをコンセプトとしたIoTソリューション例を紹介します。また、利用者の外出時には防犯カメラとしての機能に切り替えることが可能です。これらの機能をInfineonのセンサーとPSoCを主に用いることで実現しました。

動作概要

人感センサー × カメラ × Wi-Fi × クラウドのIoTソリューション

人感センサー×無線×クラウドのIoTソリューション
人感センサー×無線×クラウドのIoTソリューション

使用動画

今回使用した製品一覧

  • MCU:Infineon社製 PSoC® 6(Arm Cortex-M0+、Arm Cortex-M4)
  • Wi-Fi:Infineon社製 CYW43012
  • 人感センサー:Infineon社製 BGT60LTR11AIP(60GHzミリ波レーダー)
  • カメラモジュール:I2C、SPIインターフェース、JPEG圧縮(640×480)

ブロック図

<処理フロー>

①人感センサーが人の動きを常時センシング

②動きを検知できず一定時間経過 ⇒ 写真撮影およびクラウドへの画像送信

③Webサイト上での画像表示

① 60GHzミリ波レーダーによる人検知

人感センサーとして、Infineonが提供している60GHzミリ波レーダー(BGT60LTR11AIP)を採用しています。BGT60LTR11AIPは、マイコンレスで5m先まで人の動きを検知することができます。制御はPSoC® 6GPIOピンでおこなわれ、人の動きを検知した場合信号を送信します。

本デモで使用しているRadarモジュールの国内技適認証は2022年2月現在未取得のため 撮影時Radarは動作させず、動作イメージが分かるよう編集してあります。

② PSoC® 6+CYW43012による写真撮影およびクラウドへの画像データ送信

利用したクラウドサービス:AWS(Amazon Web Service)


<見守りモード>

一定時間人の動きを検知できなかった場合、人が倒れていることが予想されます。その場合はカメラモジュールで写真を撮影した後、CYW43012によるWLANでネットワークに接続します。撮影した写真は、ソケット通信によってAWSに送信されます。


<防犯モード>

利用者が外出する際には、Webサイトから防犯モードに切り替えることが可能です。警備モードは、60GHzミリ波レーダーによって人が検知された場合写真を撮影し、AWSにデータを送信します。

③Webサイト上での表示

今回はAWSを利用することでWebサイトを作成しました。
Webサイトでは、写真と撮影時刻のほかに、人の動きが検知された最終ログを確認することができます。
また画像がアップロードされた場合、AWSからLINEにメッセージとURLが通知されます。

筐体概要

今回作成した筐体は下図の通りです。

<一層目>
人の動きを検知するための人感センサーと、カメラモジュールおよび写真を撮影するときに点灯する赤色LEDを設置しています。

<二層目>
各モジュール制御およびWi-Fiによるクラウドへのデータ送信は、Infineon社のPSoC® 6およびCYW43012を搭載するCY8CKIT-062S2-43012でおこなっています。

<電源>
モバイルバッテリー:5V/2.1AUSB出力

FW開発

開発環境

Infineonが提供する統合開発環境であるModusToolboxを使用しました。

ModusToolbox2.3

機能一覧

  1. 60GHzミリ波レーダーの人検知信号による割込み処理及び時間経過の測定
  2. PSoC® 6によるカメラモジュールの制御(I2C通信、SPI通信)
  3. CYW43012によるAPのスキャン、Wi-Fi接続
  4. AWSとのソケット通信におけるTCPクライアント

  - 検知信号、JPEG画像データの送信

  - Webページ上のボタンが押された際、AWSからの見守りモード/防犯モード切り替え信号を受信

製品詳細ページ

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