※本記事は、DSP Concepts 社のエンジニアが作成したブログをマクニカで和訳したものになります。
DSP Concepts の Audio Weaver は、ローコードでハードウェアに依存しないオーディオプラットフォームで、幅広い製品のオーディオ機能の開発を効率化します。
PC ベースのホストアプリケーションを製品設計に利用し、ターゲットハードウェアに埋め込まれたオーディオ処理エンジンと組み合わせることで、Audio Weaver は、プロトタイプから実稼働まで、開発ワークフローの各段階のリスクと複雑さを軽減します。Audio Weaver を使用すると、開発者は、作成したレイアウトを展開する前にチューニングとデバッグをおこなうことができます。
Audio Weaver には、モジュールと呼ばれる 550以上の信号処理ブロックが含まれています。モジュールの機能は、単純なフィルタリングからデータ型変換、高度なオーディオミキシングと配分、さらには機械学習や専用のサードパーティーIPまで多岐にわたります。Audio Weaver のドラッグ&ドロップ環境により、高度なオーディオ信号チェーンを構築およびカスタマイズができます。モジュールは、回路設計のように、わずか数クリックで追加、削除、再配置できます。
デモをおこなうために、使用可能な多数のモジュールの1つである AGC Core について説明します。
※DSP Conecpts 社より提供
AGC (Automatic Gain Control) Core は、入力信号のゲインを自動的に調整してユーザー定義のターゲット RMS 出力レベルを維持するダイナミクスプロセッサーです。ターゲットレベルに加えて、AGC Core がユーザー定義のゲイン範囲内で動作するように最大増幅/減衰を設定したり、自動ゲイン調整のスルーレートを調整したりすることもできます。
AGC Core モジュールは、入力信号のレベル変化をスムーズにするために使用できます。また、出力前のセーフティーステージとして使用することで、信号レベルが過大になって出力がクリッピングしたり、信号レベルが不足して S/N 比が低下したりすることなく、信号が公称範囲内に収まるようにすることができます。
自動ゲイン制御の一般的な方法の1つは、AGC Core モジュールとリミッターコアモジュールを直列に使用することです。この配置では、AGC Core は一定の RMS レベルを経時的に維持し、リミッターのしきい値を超えるトランジェントやその他の急速に変化するマテリアルに対して、リミッターコアがすばやくゲイン低減を適用します。
AGC Core は、Audio Weaver で利用できる数百のモジュールの1つにすぎません。Audio Weaver には、AGC Core のような標準モジュールに加えて、没入型 3D オーディオレンダリング、マルチチャンネル音響エコーキャンセルなどの高性能オーディオ機能のオーディオ開発を加速する、より複雑で強力なモジュールも用意されています。
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