Coherent社は従来より400G ZR/ZR+の製品をリリースしており、過去のJANOGでも皆様へご紹介してきました。今回、新たに100G ZR DCOの製品群が2024年夏にリリースとなる事が発表されました。本記事では、これらの製品の<3つの特長>をお伝えします。

100G ZR DCOの3つの特長
- 長距離伝送における10G→100Gへの移行がとにかくスムーズ
- 光アンプなしで最大80Kmの伝送が可能なため、シンプルかつ強靭なネットワークを実現
- 低消費電力でサステナブルなネットワーク構築に寄与
1. 長距離伝送における10G→100Gへの移行がスムーズ
現在、長距離の光伝送ネットワークを10Gで構成しているが増え続けるトラフィックにいつまで耐えうるのか?また、アップグレードしたいがQSFP-DD(400G)はオーバースペックかつ初期投資コストが・・・と悩まれている皆様、朗報です。
本製品であればQSFP-DDまで対応しなくても、 QSFP28で100Gへ移行でき、長距離伝送・通信が実現できます!
2. 光アンプなしで最大80Kmの伝送が可能なため、シンプルかつ強靭なネットワークを実現
伝送損失の大きいダークファイバーなどを用いて長距離ネットワークを構築する際、直接対向の光トランシーバーモジュールと通信するために光アンプを使っていませんか?
本製品は光アンプなしで80Kmの伝送距離を実現。ネットワーク構成がよりシンプルになります。
3. 低消費電力でサステナブルなネットワーク構築に寄与
データセンター内の消費電力量は、トラフィック増加や設備増強に伴い右肩上がり。なんとか電力消費も抑えながらも、安定したネットワーク構築を実現したいと考えている方も大勢いらっしゃるはず。
本製品なら、Coherent社が開発したDSPによりTypical 5W/Max 5.5W(※)という圧倒的な低消費電力で、エコでサステナブルなネットワークを実現する事ができます!
(※)消費電力は型番により異なります
波長設定を自動化する機能も搭載
上記3つの特長に加えて見過ごせないのが、Flextune™機能 です。WDMネットワークを構築する際、もうネットワーク機器から波長設定をおこなう必要はありません!
Flextune™機能を用いることで波長設定が自動で完了します。(スペーシングは50G/100GHzをレジスター設定可能 )
一部10G製品では搭載されているこの機能が100G ZR DCOにも搭載予定です。
嬉しい事にTunableレーザー搭載のため、1つの型番で複数波長を網羅。波長ごとの在庫管理からも解放され、在庫リスクの軽減にもつながります。
Flextune™機能 についてはこちらの漫画動画と記事でわかりやすく解説しています:波長設定を自動化できるCoherent社の独自機能、「Flextune™」とは?
400G ZR/ZR+のようにハイパワー版もリリース予定となっており、皆様のご要望に合わせた幅広い製品ラインナップをご用意していますので、お気軽にご相談ください。
100G ZR(QSFP28-DCO)スペック表
型番 |
送信パワー |
アプリケーション |
温度範囲 |
マネジメントインターフェース |
FTLC3351S3PL1 |
-8dBm |
100GE/OTU4 |
0~70℃ |
CMIS |
FTLC3351S3PL4 |
-40~85℃ |
|||
FTLC335xS3PL1 |
0dBm(ハイパワー) |
0~70℃ |
||
FTLC3351R3PL1 |
-8dBm |
100GE |
SFF-8636 MIS |
|
FTLC3351R3PL4 |
-40~85℃ |
|||
FTLC335xR3PL1 |
0dBm(ハイパワー) |
0~70℃ |
「JANOG53」で実施したデモの様子を動画でご紹介
2024/1/17~19に開催されたイベント「JANOG53」では、Coherent社100G ZR QSFP28-DCOが実際に80km伝送可能な様子と、どの程度まで長距離伝送ができるのかをデモンストレーションでご覧いただきました。JANOGに参加できなかった方やもう一度ご覧になりたい方は是非、以下の動画にて概要をご覧ください。