はじめに
こんにちは、どふぃです。
いよいよ下期が始まりました。
研修も一通り終了し、実際の FAE としての業務が少しずつ始まりつつあります。
さて、今回は前回の記事でも少し触れたリニアレギュレータと、スイッチングレギュレータについてお話します。
DC-DC コンバータは大きく分けてこの 2 種類に分かれます。
リニアレギュレータとスイッチングレギュレータの比較
前回の記事で、それぞれの概要についてはお分かり頂けたでしょうか?
今回はそれぞれのメリット、デメリットについて、 2 つのレギュレータを比較しながら考えていきます。
表 1 に示すのが、リニアレギュレータ、スイッチングレギュレータを比較したものです。
比較項目は、 DC-DC コンバータを使用するに当たり、考えるべき基本的なスペックとさせて頂きました。

電圧変換、効率に関しては前回の記事でも解説しましたね。
それに関連しているのが、発熱です。
DC-DC コンバータの損失は基本的には熱として放出されます。そのため、効率が低いリニアレギュレータの方が発熱は大幅に大きくなります。
Power Loss = 発熱量とし、図 1 にリニアレギュレータ、図 2 にスイッチングレギュレータの変圧方法を示します。
※なお、図 1 , 図 2 の Vin , Vout は同じ値とします。


設計、外付け部品数に関して
図 3 にリニアレギュレータ、図 4 にスイッチングレギュレータの回路例を示します。
黄色部分が IC で、他は外付け部品となっております。


《 解説 》
ご覧のとおり、リニアレギュレータは外付けの部品点数が非常に少なく、回路構成もシンプルとなっております。
それに対してスイッチングレギュレータは部品点数が多く、回路構成も複雑なのがわかります。
リニアレギュレータ、スイッチングレギュレータの用途
前項で示した通り、双方にメリット、デメリットがございます。
また、どちらを採用するかは使用用途によって異なります。
表 2 にそれぞれの具体的な使用用途を示します。

このように、双方に使用用途がありますので、どちらの方が優れているとは一概には言えませんが、近年では DC-DC コンバータのほとんどがスイッチングレギュレータになってきております。
終わりに
今回はリニアレギュレータ、スイッチングレギュレータについてお話しさせて頂きました。
「電源」についてだんだん理解が深まってきたでしょうか?
アナログは奥が深いので、私も勉強することがまだまだあります。。。
一緒にがんばっていきましょう!
次回の記事もよろしくお願い致します!
最後に弊社で取り扱っているアナログ IC メーカーの紹介をさせて頂きます。
Analog Devices ~アナログ・デバイセズ~
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