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高出力を実現するGaNパワーアンプ  ― アナログ・デバイセズの「ADPA1112」

次世代レーダー、電子戦 (EW)、広帯域通信などの RFシステムでは、広帯域化・高出力化・高効率化が同時に求められるようになっています。しかし、従来の GaAs や LDMOSベースのパワーアンプでは、これらの要求を一つのデバイスで満たすことが難しく、システムの複雑化や基板スペースの増大が課題となっていました。

 

本記事では、従来の PA(パワーアンプ)技術から ADPA1112 へ置き換えるメリットを交えて、アナログ・デバイセズの GaNパワーアンプ「ADPA1112」を紹介します。

ADPA1112

1GHz 〜 22GHz をカバーする広帯域 GaNパワーアンプ ADPA1112

アナログ・デバイセズの ADPA1112 は、1GHz 〜 22GHz をカバーする広帯域 GaNパワーアンプで、約 15W の高出力を実現したデバイスです。入出力は 50Ω 整合済みのため設計が容易で、システム開発の負担を軽減します。

 

さらに RFパワーディテクターを内蔵し、出力監視や制御がおこないやすい点も特長です。レーダーや電子戦など、高性能が求められるマイクロ波アプリケーションに適した実用性の高いアンプとして注目されています。

従来の PA技術と GaN (ADPA1112) の比較

ADPA1112 の特長(メリット)をまとめ、従来の PA技術と比較しました。

項目

ADPA1112(GaN)

GaAs

LDMOS

周波数範囲

1GHz 〜 22GHz の広帯域に対応

数GHz〜20GHz

1GHz 〜 3GHz

帯域幅

Wide

Moderate

Wide (<1G)

出力

約 15W (42dBm) を実現

数W〜10W

数十W〜数百W

電力付加効率 (PAE)

約 25%(8〜16 GHz帯で最適化)

10% 〜 20%

30% 〜 45%

パワーゲイン

約 14dB

10dB 〜 15dB

10dB 〜 20dB

マルチバンド対応

1デバイス対応

PA を複数用意

ほぼ不可

表1:ADPA1112 の特長(メリット)

従来技術から置き換えるメリット

従来の PA技術から、アナログ・デバイセズ社の GaNプロセス製品 ADPA1112 に置き換えるメリットは何でしょうか?

 

従来の GaAs や LDMOSベースのパワーアンプでは、次世代レーダー、電子戦 (EW)、広帯域通信などの RFシステムで求めらる広帯域化・高出力化・高効率化を同時実現することが難しく、システムの複雑化や基板スペースの増大が課題となっています。

 

こうした背景の中で注目されているのが、GaNパワーアンプであり、アナログ・デバイセズの GaNパワーアンプ ADPA1112 です。

メリット1:1デバイスで広帯域をカバー

GaAs を使用した PA は、高周波特性に優れるものの、帯域幅が狭く、特性的に数百MHz 〜 数GHz程度の対応となり、複数バンドを扱うシステムではバンドごとに異なる PA を用意していました。 LDMOS は、高出力で高効率が特長ですが、6GHz 以上では性能が急激に低下してしまうため、マルチバンド用途には難しいのが実情です。

 
ADPA1112 は 、1GHz 〜 22GHz の超広帯域を1つのデバイスでカバーできるため、従来技術のように複数の PA を並列に配置する必要がありません。これにより、マルチバンド対応を 1デバイスで実現し、システム構成を大幅に簡素化できるメリットがあります。

メリット2:部品点数削減と基板スペースの縮小

従来のプロセス技術では、PA 本体に加えて帯域ごとのマッチング回路、フィルター、RFスイッチ、外付けパワーディテクターなど、多くの周辺部品が必要でした。これらは基板スペースを圧迫し、放熱設計も複雑化させます。

 
GaN を使用した ADPA1112 は、以下の特長により、外付け部品を大幅に削減できます。これにより、基板面積の削減、BOM コストの低減、システムの軽量化につながります。

  - 広帯域対応:複数 PA を統合可能                                             

  - パワーディテクター内蔵:出力監視回路の追加が不要

     - 50Ω 整合済み入出力:外付けマッチング回路が不要

図1:ADPA1112 ブロック図
図1:ADPA1112 ブロック図

メリット3:設計期間の短縮とリスク低減

従来の PA では、バンドごとにマッチング回路を調整し、試作を繰り返す必要がありました。ADPA1112 は 50Ω 整合済みで、広帯域で安定した性能を発揮するため、設計の手間が大幅に減ります。 

  - マッチング調整不要                                             

  - ディテクター内蔵で制御回路が簡単

     - 多バンド対応で試作回数削減

今回は、広帯域・高出力・高効率という次世代 RFシステムに求められる要素を 1デバイスで満たす GaNパワーアンプ ADPA1112 について、特長やメリットを紹介しました。アナログ・デバイセズの GaNパワーアンプ製品は、従来の GaAs や LDMOS では複数デバイスが必要だったマルチバンド対応をシンプルに実現し、部品点数削減や基板スペースの節約、設計期間の短縮にも大きく貢献します。

  

評価ボードをご用意していますので、ぜひ一度お試しください。

ADPA1112 EVKIT

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