希望するコンフィギュレーション・デバイスに対し、ターゲット FPGA デバイス用のコンフィギュレーション・データが若干容量オーバーで収まりません。ほんの少しの容量オーバーなので、コンフィギュレーション・デバイスの規模は上げたくありません。データ・サイズを減らす方法はありますか?
減圧(Decompression)コントローラ回路が内蔵されている FPGA では、圧縮したコンフィギュレーション・データを使用することが可能です。ただし、Decompression 機能をサポートしている FPGA でもコンフィギュレーション・モードによりサポートしていない場合がありますのでご注意ください。
Quartus II において圧縮したコンフィギュレーション・データを作成する方法は、コンパイル前に設定して作成する方法とコンパイル後に作成する方法の2通りあります。いずれかの操作によりプログラミング・ファイルを生成してください。
操作手順は以下のとおりです。
コンパイル前の設定
- Assignments メニュー ⇒ Device ⇒ Device & Pin Options ボタンをクリック。
- Configuration タブを選択。
- "Generate compressed bitstreams" オプションにチェックを入れる。
- POF 以外のプログラミング・ファイル・フォーマットが必要な場合は、Programming Files タブより希望のフォーマットを選択。
- OK ボタンをクリック。
その後コンパイルを実行します。コンパイル完了後、圧縮されたプログラミング・ファイルが生成されます。
コンパイル後の設定
- File メニュー ⇒ Convert Programming Files を選択。
- Programming file type より希望のフォーマットを選択。
- アルテラのコンフィギュレーション・デバイスを使用する場合は、Configuration device よりデバイスの型式を選択。
- Mode よりコンフィギュレーションの転送モードを選択。
- Input files to convert 内の SOF Data を選択、Add File ボタンをクリックし、目的の FPGA デバイス用 SOF ファイルを選択。
- 追加した SOF ファイル名を選択し、Properties ボタンをクリック。
- "Compression" オプションにチェックを入れます。
- Generate ボタンをクリック。
ファイル作成を完了したメッセージが表示され、圧縮されたプログラミング・ファイルが生成されます。
Enhanced コンフィギュレーション・デバイス(EPC4、EPC8、EPC16)も Decompression 機能をサポートしています。
Stratix デバイスなど減圧(Decompression)コントローラ回路が内蔵されていない FPGA デバイスを使用する際に使用可能です。
Stratix II (Stratix III、Stratix IV は Enhanced コンフィギュレーション・デバイスをサポートしておりません。) や、Cyclone シリーズを使用する場合は、FPGA 側のDecompression 機能を使用することを推奨します。
Quartus II による Enhanced コンフィギュレーション・デバイス用圧縮データの作成操作方法は、以下のとおりです。
コンパイル前の設定
- Assignments メニュー ⇒ Device ⇒ Device & Pin Options ボタンをクリック。
- Configuration タブを選択。
- Use configurarion device より Enhanced コンフィギュレーション・デバイスを選択。
- Configuration Device Options ボタンをクリック。
- Options タブより "Compression mode" オプションにチェック。
- すべての画面のOK ボタンをクリックし、設定を終了。
その後コンパイルを実行します。コンパイル完了後、圧縮されたプログラミング・ファイル(*.pof)が生成されます。
コンパイル後の設定
- File メニュー ⇒ Convert Programming Files を選択。
- Programming file type より "Programmer Object File (.pof)" を選択。
- Configuration device より Enhanced コンフィギュレーション・デバイスの型式を選択。
- Options ボタンより "Compression mode" オプションにチェックを入れます。
- Mode よりコンフィギュレーションの転送モードを選択。
- Input files to convert 内の SOF Data を選択、Add File ボタンをクリックし、目的の FPGA デバイス用
- SOF ファイルを選択。
- Generate ボタンをクリック。
ファイル作成を完了したメッセージが表示され、圧縮されたプログラミング・ファイル(*.pof)が生成されます。
これらの内容に関しては、下記ドキュメントも併せてご参照ください。
資料:『Quartus II はじめてガイド - Device & Pin Options 設定方法』