Intel:PLL で分周してクロック周波数を下げると一般的にジッタが増えると言われていますが、その理由を教えてください。

クロック/PLL

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PLL のジッタは、一般的にポスト・スケーラの段数に応じて変動します。

PLL ではクロックの分周は、VCO 後段のポスト・スケーラを使用して行われます。
ポスト・スケーラの設定値が大きい場合、ポスト・スケーラのレジスタ段数も大きくなりますが、ポスト・スケーラの設定値が小さい場合、ポスト・スケーラのレジスタ段数も小さくなります。
レジスタの段数に応じて、1つのレジスタが元々持っている固有の内部ジッタ(遅延のバラツキ)が、トータル的に累積されるため、ジッタが増えると言われています。

例えば、入力クロックを 2分周(1/2倍)する場合、値 2 で設定されたポスト・スケーラは 1個のレジスタで構成されます。
入力クロックを 8分周(1/8倍)する場合、値 8 で設定されたポスト・スケーラは 3個のレジスタで構成されます。
この場合、3 個のレジスタで構成されたトータルの内部ジッタは、1個のレジスタで構成されたときよりも必然的に大きくなります。
従って、入力クロックを 8分周したクロックは、2分周したクロックよりもジッタが大きくなります。

ジッタの影響を最大限に考慮したい場合、基板スペースや部品点数などに余裕があれば、ジッタを減衰する機能に特化した PLL(ジッタ・クリーナもしくはジッタ・アッテネータ)の使用が理想的です。


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